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MSI2021 Groupstageを終えて感じたLJLの本気さ②-後半

昨日(5/11)に行われた「MSI2021 Groupstage Day6」。
DFMがGroup StageからRumble Stageに上がることができるのかが決まる大切な一日でした。
今回は、そんな一日の試合の中でも最も世界から注目を集めたであろう
DFM vs C9の試合について自分なりの解説や感じたことを書いていこうと思います!

これは、後半なのでまだ前半読んでないよって人は、前半から読んでもらえるといいかもしれません。(試合内容だけみたいならこっちだけでもいいかも!)
URL : https://note.com/esports_nuit/n/ne800bfb8e1cb

試合内容

ここからは個人的に分岐点になったであろうシーンについて書きます。

lv.1 lateinvade 1:20~

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ここでは、C9側がさっそくゲームメイクをするために大胆な仕掛けをしてきました。それが1:20というバフが枠10秒前のinvadeです。

C9側としては、TopにSionを置いているためできる限りJGのリソースを割かずに放置したいはずです。Sionというチャンピオンは死ににくいのが取り柄だからです。その為、JGを相手ブルーバフから始めることで縦割りのJGルートを確立させ、Bottomに重点を置けるようにしたのです。

これにより、DFM側のJGとしては何か対策を打たなければならなくなりました。それがこの後紹介する 2:00~のJGファイトです。

Rumbleのタイマン性能をいかしたMorgana縦割り潰し 2:00~

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ここで、Steal選手はワードが置いてあることにより自陣ブルーバフがStealされているのを確認しているため、作戦を変更しC9のゲームメイクを破壊しようと動き出します。それがRumbleがMorganaよりもタイマン性能が高いことを利用したJG内 1vs1ファイトです。

これにより、Blaber選手のフラッシュを落とすことに成功し、さらにはAria選手の寄りもありFirstBloodを獲得します。

その後、C9側のラプターをStealしますがここではBottomの圧力もあり、一番重要である大きなラプターを得ることはできませんでした。
実は、ここが大きな敗因になったとAnalytistにも言われています。

簡単に言うならばレーンの圧力などの関係からRumbleはリスクを考えてカウンターJGをすることができず、ファーム速度や、JGルートを考えるための情報量としても負け始めてしまったのです。
ここがこのゲームの面白いところであり、Killを取ったからと言って必ず有利になるわけではないのです。

圧倒的なZoning!!しかし、実は... 2:40~

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Evi選手の様なレーン強者だからこそできる序盤から相手に経験値を取らせない動きでした。一時期では、Sett lv.3 に対して Sion lv.1という作戦としてはうまく成功していました。

しかし、このZoningはあまりよくない手段だったと言われています。
理由としては、Bottomが圧倒されている中でTopがレーンを押し続けている状態だといくらJGやMidが有利を気付いても還元できる場所がないのです。

そのことから、DFMが得意としているEvi選手のスノーボールなどがさらに発生しにくい状態になってしまっていたのです。

焦りすぎたゲーム展開。TopGank 5:55~

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いつもとは違う、Topレーンの状況にアクションを起こさなければという雰囲気がおそらくチームに流れていたんだと思います。

Fudge選手が甘えた位置でファームをし、リコールをしようとするところを狙い Steal選手・Aria選手がGankを決めるためTopに寄っていました。

しかし、ここはYoneのTPやSionは死んでも火力を出し続けることができるため実質 3vs3 が死んでも続くということから 1-2トレードとなってしまい、C9の手のひらの上で踊らされてしまいます。

恐らくですが、Steal選手はJGルートがあまりにも複雑すぎて相手のJGの位置を完璧に把握することができていなかったようにも思えます。

気持ちは痛いほどわかる 1vs1ファイト 16:10~

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ここで、Aria選手とEvi選手がPerkz選手と接触し、かなりいい感じのトレードが発生しました。そこから、Evi選手が赤バフを狩るYoneに対して仕掛けますがYoneのLifeStealによりHPを6割ほどまで回復しておりSoloKillされてしましました。

あのダメージで一人なのが分かっていたら思わず言ってしまいたくなる気持ちはとても分かりますが、やはりこのSoloKillが試合の命運を分けたといってもいいでしょう。

Yoneのスノーボールがおそらくここで止まらなくなりました。
(Perkz選手じゃなければ勝ててたかもしれません...)

ドラゴン前ファイトから、圧倒的マクロ 18:25~

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ここで、ドラゴンを3つ取られるとDFMの構成的にも後がないためEvi選手がTPで仕掛けます。

しかし、Evi選手はスノーボールしているわけでもなければ、タンクでもないのでTPをした先でHPを半分持ってかれてしまいます。

ここで、C9側はリフトヘラルドをMidに召喚しDFMにドラゴンを諦めさせる行動をとります。

ここからのC9の動きが本当に素晴らしかったです。

Midに人員を割いている間に、考える暇もなくドラゴンを獲得し、さらにはBottomに浮いていたEvi選手のSettをタワーダイブしてキル。
さらには、MidでPerkz選手がアウトプレイをすることで 1vs3を返し1killを獲得するというアウトプレイをしました。

この考えさせない動きはやはり、LCK対策として世界が身に着けた技術なのでしょうか...?

有利を生かした視界確保のキャッチ 21:00

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やはり、一縷の望みさえも掴ませてもらえないLCS1位通過チーム C9。
ここで。築いたプッシュ有利を生かしてTop側の視界を奪うことで取り返しに来たKazu選手のキャッチに成功します。

しかし、ここでAria選手がファインプレイをしMorganaをKillします。
さらには、Bottom側ではSteal選手とEvi選手がPerkz選手をキャッチすることに成功しました。

ドラゴンをGiveして、試合を少しでも長くすることで逆転を狙うが 26:00~

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DFMとしては、ドラゴンを取りたいところ。しかし、視界もなければ相手の姿もほとんど見えない状況でキャッチされることがあればそれだけでEndとなります。ここで、勇気を出してDFM側はドラゴンをGiveします。

しかし、その直後です。

C9側がBaron周りの視界を取りつつ甘えた位置にいるKazu選手をキャッチしました。しかし、これはKazu選手が圧倒的に悪いのではなく、Supというのはこの様な状況になるとリスクを負ってでも視界を取り返さなければならないのです...。

この1killから、C9側がBaronを獲得。
そのまま、Bottomのインヒビターを破壊され集団戦で負けEndとなってしまいました。

感想

やはり、国際線で豊富な経験のあるC9でした。
前回負けた反省をフルに生かしていく、ゲームメイクや選手の癖までもうまく利用していたように思います。
また、土壇場でYoneの様なリスクのあるチャンピオンを出せるPerkz選手もリスペクトでした。

しかし、今回は前回ほど善戦じゃなかったですがDFMとしては、WCSで期待できるチームである証明ができた試合でもあり、同時に弱点があらわになった試合でもあるでしょう。

個人的に見ていて弱点だと思ったのが、

・Evi選手を中心に動けないとミス待ちゲーミングになる
・Steal選手の得意Pickの幅が狭く、予想外な展開に弱い
・チーム全体として、Killを取って楽になりたいという気持ちがある

の3点でした。

来季からは、Kazu選手の代わりにGaeng選手が入ることから本領発揮してくれるはずなのでTopに頼らずともBottomから試合を作っていける姿を期待しています!