尾道:一度来たことがある街は、どこか懐かしさをまとっている
今、広島県の尾道駅の改札の2階にあるホステルのラウンジで、瀬戸内海名物の八朔をふんだんに使った八朔チューハイを飲みながら、夜のホームを見下ろしている。黄色い電車がホームに入って来ては、暗闇に向かってまた走り出していく。煌々と蛍光灯(LEDかもしれない)が、誰もいないホームを煌々と照らしている。
尾道に来たのは10年ぶりぐらい。しかも前回は仕事で来て、確か三原のホテルに泊まったから、観光もせず、尾道ラーメンも食べそびれて、仕事の記憶しかない。それでも駅から現場まで歩いたアーケードのある商店街のことは覚えていたし、その時話した仕事相手の人たちがみんな、「島から船で通勤しているんです」と言っていたことも覚えている。終電、ならぬ、船の最終便があって、と教えてくれて、それがとても新鮮だった。
約10年ぶりの尾道は、駅がすっかり綺麗になっていて、2階にはカフェやホステルも入っていた(そこが今夜の宿。木をふんだんに使った、お洒落なホステル)。着いたのはもうすっかり暗くなってからだったのだけれど、小雨が降る中をぷらぷらと散歩した。
駅の前はすぐ海で、目の前に島があり、渡し船が行き来する。造船所、灯台、漁船、観光船、少し遠くに、尾道大橋。潮の香り。猫。古い商店街。新しいカフェや雑貨屋。10年前から変わったものと変わらないものが入り混じる。尾道ラーメンはあっさり醤油とかための麺が美味しくてぺろっと食べてしまった。
今回も明日の朝には出発してしまうのだけれど。それでも1度来た街はやっぱり何かしら懐かしさをまとっているものだし、きっと次また尾道に来た時には、懐かしさと新しさを探すんだろう。
対岸には造船所のドック、岸にはたくさんの船
最近リニューアルしたおしゃれスポット。雑貨屋さん、レストラン、カフェ、あとはしまなみ街道を渡る自転車を借りられる場所もある。
見た目よりもかなりあっさり、美味しい
尾道と向島を結ぶ渡し船
所狭しと漁船も並ぶ
路地裏
アーケードの商店街。
お店がかわいすぎやしませんか
駅前の建物は、なんだかいろいろ歴史がありそうな気配
居酒屋でレモンサワーを頼んだら、瀬戸内レモンの生搾りだった。瑞々しくてすっぱくて最高に美味しかった
ホテルは駅の改札の上にある。
なのでこちら、部屋からの景色。
電車好きにはたまらんな。
明日は実家の和歌山に帰ります。
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