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人は忘れる生き物だから

世間が100日目を迎えたワニの話題で盛り上がった翌日。

その日はかつてお付き合いをしていた人の1回目の命日だった。

仕事に忙殺される中で、時折、スマホの画面にリマインドで表示される「命日」という文字。しばし想いを馳せたのち、仕事に戻った。

彼の死を知ったのは去年の夏の始まりのころ。もうずっと何年も連絡を取っていなかったけれど、ある日突然その人はもうこの世にいないんだ、という現実をつきつけられて、茫然としたのが昨日のよう。

ワニの(予告されていたとは言え)突然の死を通じて、何万人もの人が生や死について考えて。今生きていることが当たり前ではないということや、死はある日突然やってくる、ということや、それは誰かに起こることではなく、誰にでも起こることなんだ、ということを思い出させてくれるマンガだった。けれど、別に今回初めてそのことに気づいたわけではないんだ、わたしたちは。少なくともわたしは。

9.11にワールドトレードセンターが崩れ落ちた時にも思ったし、3.11の東日本大震災でも思ったし、身近な人が亡くなったときにも思ったし、ガンジス河のほとりでも思った。彼が亡くなったときにも、思った。

ちゃんと毎日を大切に、ていねいに、生きようって。目の前の大切な人たちを大切にしようって。

けれど、毎日の中でそういう気持ちはいつの間にかどこかに埋もれてしまって。当たり前のように明日が来て、当たり前のように明日の朝目覚めることに、1mmも疑いを持っていないわたしがいる。夫へのいってらっしゃいや、周りの人へのありがとうを、なんとなく言ってるわたしがいる。

今日が最後の日だと思って生きなさい

って、よく目にする言葉だけれど、実際に毎日そうやって生きるって、とっても難しいんよなあというのがわたしの現状。

人は忘れる生き物だけれど、大切なことはちゃんと、覚えておきたい。でもやっぱり、忘れちゃう。だからせめてこんな風に、なにかのきっかけで思い出した時には、またいずれ近いうちにこの気持ちを忘れてしまうわたしが読み返して思い出せるように、言葉にして書いておこう。と思って書いている今日のnote。

読んでくださって、ありがとうございます。

#note #命日 #日記 #大切なことを大切に #旅しゃぶ更新部

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