数学も答えがない学問

塾でアルバイトをしていると、「国語は答えがないからキライ。数学は1つの答えが出るから好き。」という意見を聞く。
少なくとも中学生レベルではその通りだろう。
ただ、突き詰めれば国語も数学も、なんなら理科も社会も英語もすべて答えがない学問だと思う。

私たちは物心つく前から日本語に触れ、日々日本語を使って生活している。
小学校入学時点で相当なレベルまで日本語を習得しているといえるだろう。だから国語の授業では、ただ答えがある問題に取り組むだけでなく、答えのない問題について思考し自ら正解を作り出していく。
他の科目と比較して、国語だけレベルの高いことをしている。

一方数学はというと、四則演算から定理、法則など、先人たちが築き上げてきたものの習得から始まる。高校大学レベルでもすでに証明されていることについての知識を身に着けることが多いのだと思う。(私は文系なので、大学の数学について詳しくは知らない。)
数学を専門的に研究するようになって初めて答えのない問題に挑むようになるのではないだろうか。

学問の本質は自ら思考し答えを作り出すことであり、先人の教えを学ぶことはそのための下準備に過ぎい。
そのことを覚えておく必要がある。


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