「大金をつかめ」より～できると思う

「そうできると思います」
「できると思うだって」リチャードは怒りを込めて叫んだ。「私は朝食と自分の貴重な時間を君に投資したのだぞ。ロバータは君にハンバーガーを奢り、遠くまで車で送ってあげた。カルロスは君だけのために『創造性のテスト』のメッセージを大スクリーンに載せた。おまけにボブにも紹介してやった。それなのに君は、そうできると『思う』だけなのか」
レンは目を見開き、あごを引いた。そして姿勢を正して座り直した。
「『思う』というのは、なんの関係もありません」
レンの礼儀正しい声には、鋼のような強さが感じられた。それは、リチャードがいままでに聞いたことのない声だった。
「ただ謙遜しようとしてそう言っただけです。ぼくは、お金儲けをするにはどうすればいいのかをはっきりと理解しただけではなく、それを実行するつもりです。実際、心の中ではすでに実行を始めています。いまにあなたにお見せします」

『大金をつかめ!―巨万の富を築いた成功者レンの物語』より

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