年収800万でも破綻寸前?

日本では、年収800万円にも関わらず、家計が破綻寸前という家庭が少なくない。

一年を通じて勤務した給与所得者の一人当たりの平均給与は420万なので、年収800万円というのはかなり上位に位置する。

つまり、この所得層の人達は、お金を稼ぐ力は十分に持っている。

ところが、彼らの多くは将来に漠然とした不安を感じるだけではなく、稼いだ以上に使ってしまい、お金を失ってしまう傾向にある。

なぜ、こんなことが起きてしまうのか。

そこには、イースタリンの逆説という法則が関係している。

これは、アメリカの経済学者リチャード・イースタリンが唱えた説で、貧しい時には収入が増えると幸福感が増す。

しかし、年収が一定レベルに達すると、それ以上、収入が増えても幸福感は変わらないというもの。

その後の調査でも、年収7万5000ドルを超えたあたりで、幸福感の増加がストップするという結果も出ている。

つまり、お金を稼ぐことと幸せは、ある地点から無関係になっていくのである。

例えば、自分の年収が300万、400万、500万と増えている時には、収入の増加に合わせてお金の使い方の選択肢が増え、幸福感が高まる。

高いレストランに行き、今までより高価な洋服を買うことができる。

ところが、年収700万を超えるあたりから、収入が増えることで得られる幸福感が小さくなっていく。

なぜなら、自分にとってのお金の適量が分かっていない人は、満足感や充足感を得られる使い方ができないからである。

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