トップアスリートの考え方はこう!

走っていて、「もうこれ以上無理!」と感じることはある。

しかし、運動による疲労は、筋肉疲労によって起こるのではなく、脳が極度の疲労を防ごうとして起きている。

体の運動量が増え、心臓に大きな負担がかかり出すと、ペースを落とすように、脳へ指示を出す。

この理論を理解しているアスリートは、もう駄目だというサインを体が最初に出した後も、自分の肉体はまだしばらく限界は来ないと考える。

そこでスポーツ科学の研究者は、競技中の極限状態にあるアスリートの体で、実際何が起こるかを検証した。

すると、筋肉には生理的な不具合は、何も認められなかった。

にもかかわらず、脳は筋肉に向かって止まるように指示を出していた。

脳は心拍数の上昇とともに、エネルギー供給が枯渇してくのを感じ、文字通り体にブレーキをかける。

同時に筋肉はまだ動けるのにも関わらず、脳は強烈な疲労感を生み出す。

大抵の人は、疲労を感じると、体がもう動けないという客観的な指標だけだと解釈する。

しかし、疲労は体の動きを止めさせようとする脳が生み出した感情にすぎない。

それは、不安を感じれば危険なことから身を引いたり、気持ち悪いと思えば、食当たりを起こしそうな物を食べないようにしたりするのと似ている。

けれども、疲労の場合は早い段階で警告が出されるので、普通の人なら体の限界がきたと思うような時でも、卓越したアスリートなら当然のごとく、それをはねのけることができる。

そうようなアスリート達は、最初に疲労が襲ってきても、実際に限界が来たわけではないと分かっているので、気力さえみなぎっていれば、乗り越えられるのである。

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