村上春樹のポリシー!

買い物や投資と後悔について考えたら、村上春樹のエッセイを思い出す。

あるエッセイ集に書かれていた一節である。

ちょうどバブル直前の1980年代、村上春樹はワンルームマンションの投資を勧められる。

投資に詳しい知人が、小説家といっても水物だし、今のうちに投資をしておいた方がいいと、東京にある3000万のワンルームマンションを勧めてくれた。

村上春樹は現地で10坪ほどの狭さや細長い作りを見て、これは人の生活する場所ではないと思い、投資を止める。

知人はこれは投資であって、株と一緒だという。

株券の色やデザインを気にする必要がないのと同じで、マンションの作りを気にする必要はないのだと。

果たしてその直後、地価が高騰して物件が5000万まで値上がりした。

わずかの間に2000万を儲けられたかもしれないのに、自らチャンスを手放したのだ。

しかし村上春樹は、また同じ状況になってもマンション投資はしないだろうと言う。

おそらく当時の村上春樹は、必ずしも十分に豊かで安定していたわけではなかったはず。

しかし、精神的には安定しており、判断の根拠となるポリシーをしっかり持っていたことがわかる。

それをもとに後悔を避ける判断をしたのだと推測される。

後悔や不快を予測するというのは、こういったことだ。

長期的に儲ける体質を目指すならば、こういったポリシーも重要なのである。

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