【小話】結晶は生きている
先週はまるで生き物のような結晶バイオモーフについて紹介しましたが、多くの方々に読んでもらえて感謝感激です。
今回もただの感謝回ではつまらないので、小話をしたいと思います。
テーマはタイトルの通り”結晶はいきている”です!
いきなり、”結晶は生きている”と言われても、結晶は生き物じゃないから違うよと言われそうです。確かにそうなんですが、こんな本が出ているぐらいですからね。
トンデモ科学の本ではないですよ、私の所属していた研究室では配属されたらまず最初に読まなくてはならない、まさにバイブルでした。
科学的にも結晶は成長するものだと言われますからね。まるで生き物ような扱いをします。
さて、本当に生きているわけ毛ではない(=生物ではない)のに、どうして生きているといわれるのでしょうか。
それは、結晶は置かれた環境に応じて多種多様の形をとるからです。先週紹介した論文はまさにその典型でしたたが、私たちが普段目にする水もまたさまざまな様子を見せますよね。
最近の寒波で雪が降った地域も多いと思いますが、まさにその雪が水の結晶の姿なわけです。おそらく多くの方は六角形状の雪の結晶を思い浮かべるでしょう。
でも、実際の雪の結晶は多種多様な形に成長することが知られています。
こちらの図を見ると温度と過飽和度によって六角形状から針状、筒状といった様々な結晶ができることがわかります。
生まれた環境によって成長する姿が全然違うというのも、まるで生き物のようにも思えます。
そして、このグラフこそが結晶界隈では超有名な中谷ダイヤグラムです。日本人の著名な研究者である中谷宇吉郎先生は人工の雪を初めて作ったことでも有名ですが、この中谷ダイヤグラムも忘れてはいけません。
正直この雪と結晶のお話は、小話にならないぐらい壮大ですが、今回はこの辺で終わりにしたいと思います。またいつか、本気で”結晶は生きている”を語りたいと思います。そのときまでしばしお待ちを…
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