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冬、あるいは人肌恋しさの正体

2021年10月19日


今朝、ガタガタ震えながら起きた。

今年も冬がやってきた模様。

僕は冬が好きだ。

楽しかったことも、悲しかったことも、憎らしいほど綺麗に残っている。

それを観て少し寂しくなる。


なんで冬が好きなのかを考えてみた。

汗をかかないからか、空気が澄んでいるからか、お洒落のバリエーションが増えるからか、どれもそうだけど、そうではない。


深夜1時、キッチンの薄暗い照明を点け、インスタントラーメンを作っている。麺とスープだけの何ともみすぼらしい、まるでエサみたいなやつ。ラーメンをすすり、スープをちびちびと飲んでいる時、ふと思った。

なんでこんなに質素なエサが、涙を流すほど美味いんだろうか。

スープの最後の一滴を飲み干し、ベッドへ向かう途中に分かった。


そうか、寒いからか。


僕が冬を好きな訳、延いては皆が言う人肌恋しさってやつの正体も、これが答えな気がした。


寒いから、温かい食べ物がより美味しく感じられる。

寒いから、温泉がより一層、身体に染み渡る。

寒いから、あの子の体温がしっかりと伝わっていた。


夏に比べて冬は、色んな温もりに敏感になる。

そして、温もりがあった時のことを思い出す。

だから、僕は冬が好きなんだ。


こうやって、何かと何かを比較して気がつくことって、他にも沢山あるんだけど、それについてはまた今度。


とりあえず、「冬が寒くて本当に良かった」(♫ BUMP OF CHICKEN - スノースマイル)




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