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心理学統計②

1.データに関しての用語

心理学統計2-1

データ行列

 統計処理を行う前のデータのすべてのことを言います。データ行列には、行に一人の調査対象者から得られた情報を置きます。一方列には、調査項目を置きます。横が列で、縦が行です。


変数

 初めに乗せた図には、「参加者番号」「性別」「点数」「勉強時間(分)」の四項目がありますが、これらのことを変数と呼びます。

 変数とは、調査対象者によってそれらの項目の値が変化しうる項目のことを言います。


2.心理学の検査方法

 心理学では、実験のほかに質問紙という方法でデータ収集を行います。質問紙はアンケートと同義です。

 質問紙の質問項目を通じて、個人から数値を集めていくこと測定といいます。また、それらの値のこと測定値(データ)と呼びます。

 測定するにはある一定のルールが必要になってきますが、それらのルールのことを尺度と呼びます。

 「性別」の測定値を測定するには、「あなたの性別は男か女かどちらですか」という尺度が必要になってきます。


3.変数の種類

 変数には、四つの種類に分けられます。これらの四種類の尺度のことを尺度水準と呼びます。

・名義尺度
・順序尺度
・間隔尺度
・比率尺度

の四つです。


名義尺度とは

 性別、職業、何らかの経験の有無など、同カテゴリーに同じ名前を付けることで互いを区別する尺度水準です。

 例えば、男だったら「0」女だったら「1」と割り当てるとしましょう。それらの数字は、男か女かどうかを「区別するため」にあるのであって、「数値の大小を見るため」にあるわけではありませんね。

 このような、「調査対象者を区別するためにある尺度水準」のことを名義尺度と呼びます。


順序尺度とは

 大小関係として順序関係を示す尺度水準です。「順位」などが順序水準です。

 競馬を例にしてみましょう。

 ルコルセール一着、ターニングアップ二着、スミソニアン三着………という結果に五月三十日の東京三歳未勝利はなりましたが、一着と二着の着差は八馬身、二着と三着の着差は三馬身でした。

何が言いたいのかというと、着差がクビでもハナでも、一着は一着、二着は二着なのです。二着がレコードを樹立しても、一着がそれよりも早く走っていれば、二着になってしまうのです。残酷。

違いますね。そういうことじゃありません。

要するに、「順番を表すのであって、その間に発生する成績の差は考慮に入れていない」尺度なのです。

 ウマ娘で育成する際には順序尺度も大切ですが、のちに説明する比率尺度も大切になってきますよね。知りませんよね。すみません。

 あ、馬場状態は順序尺度ですね。


間隔尺度とは

 数字と数字の間に等間隔性が保証されて、かつ絶対的な原点(数値が0)が存在しない尺度水準です。温度(0度は存在する)や西暦(西暦元年は存在する)などがあげられます。

 『「0」=何もない』が適応されない尺度水準です。


比率尺度とは

 数値と数値の間に等間隔性が保証されて、かつ絶対的な原点(数値が0)が存在する尺度水準です。

 競馬でいうと馬のタイム(0,00,00は一応存在はする)、着差(同着がここでいう「0」)などです。長さ、反応時間、質量なども比率尺度です(馬体重も比率尺度ですね)。


また、名義尺度と順序尺度を質的変数、間隔尺度と比率尺度を量的変数と区分します。

質的変数は、対象間の質的な違いを問題にします。

量的変数は、対象者の量的な違いを問題にします。

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