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ビルのハザマの古書店

こどもの日に近所を散歩していると、学生の頃からある古書店の両脇に高いビルが建工事が進んでいました。大学生になったころ、この店に入り本のタイトルをメモしていたら、「タイトルは覚えなさい。そして外に出てメモに書きなさい。」とたしなめられ、古書店のマナーを教えてもらいました。あれは先代だったのでしょうか。

建築中の高いビルに挟まれた店をみているうちに、絵本の『ちいさいおうち』を思い出しました。バージニア・リー・バートンの絵本の名作です。ひなぎくが咲く田舎だった『ちいさいおうち』の周りに、道路ができ、電車が通り、高いビルに囲まれ、やがて大都会に変貌してしまいます。最後にちいさいおうちは、緑の多い静かな場所に移り、平穏な場所をいつけるのでした。
『ちいさいおうち』は田舎に引っ越しましたが、このお店にはずっとこちらで営業を続けていただきたいものです。時代の流れに媚びへつらわない自負を感じます。

こどもの日に前を通ったら、屋上で鯉のぼりが気持ちよさそうに泳いでいました。そういえば、こどもの日に鯉のぼりをみたのは、近所ではこちらくらいでした。

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