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大親友Yと出かけた日。

「あと1週間くらい地元にいるんだけど、空いてる日あったらごはんとかどうかな?🍚」

というラインに

「△日なら空いてる!行きたいところあるから付き合ってほしい!」

と返ってきたので、私はてっきり行きたいお店があるものと思って、どんなお店?と返信したら、

「ちがうの💦物件探しつきあってほしい!」

と言ってきた。それが中学からの大親友Y。ひさしぶりの連絡にこの返答。この時点ですでに面白い。

Yとは、中学が同じで、でも仲良くなったきっかけは中学時代の塾だったと思う。思えば、中学時代の塾は私の青春その1だったのだけれど、それも明るいYのおかげだ。Yは天真爛漫な性格で、一緒に過ごす時間は、誰といる時より楽しいし、よく笑っている気がする。

親友と大親友の区別は正直ないんだけど、どこに行っても超楽しいゆえ、毎回ノープランのYは大親友の名にふさわしい。

この日も詳しいことは、当日の朝起きたときにラインで決めることになっていた。


翌朝11時半に「今起きた」と連絡が来た。本当に彼女らしい。

寝坊したので、物件探しは中止になり急遽神社に行くことに。

集合場所は中学の近くのコンビニ。ローソンに車で迎えにきてくれたんだけど、見事に20分の遅刻。私の10分の遅刻を上回ってきた。

黒いチワワを抱えて、満面の笑みで登場。
「ごめんね〜〜」と。
前回会った時より、髪が少し伸び、毛先が茶色くなっていた。

Yの車に乗車。

助手席で暴れるチワワに見かねて、私が抱いていることにした。はじめは暴れていたけれど、やがて私の右の手のひらを舐めることに専念し始めた。

Yの祖母の家に到着。祖母もYとよく似て笑顔が可愛らしい女性だった。

神社に向けて、また車が走り出す。2人で話すのはは本当にひさしぶりだ。手始めに、Yの前回会った時から今日までの恋愛の話。これは毎回恒例となっている。

たった8ヶ月の間に彼氏が3回できて、そして2回別れていた。彼女の行動力にはいつも脱帽する。


神社に到着。となりに泊まった車の運転手を見て、

「あれ、うちのお客さん」

彼女はディーラーで車を売っている。

「めっちゃヤンキーっぽいね」

「ヤンキーだよ。地元のヤンキーて感じ」


神社で流れている、和風な感じの音楽がすごく落ち着く。

お参りをしたあとに、おみくじを引くことになった。千円札しかない私に、

「巫女さん超優しいから両替してくれるよ」

と教えてくれた。彼女は確かここでバイトをしたことがあったはずだ。私は両替をしてもらい、おみくじを引いた。

水に浸すと字が浮かんでくるタイプのおみくじだ。しばらくすると小吉の文字が現れた。

中学の頃毎年大吉が出る時期があったんだけど、あの頃におみくじ運を使いすぎたせいかここ数年は、ささやかな吉を得ることが多い。

おみくじを結び、神社を後にした。


私も来年から社会人なもので、Yに色々とお仕事のことを聞いた。転職とか考えてる?と聞くと、常に考えていると返ってきた。営業普通にしんどいから次は事務がいいなと言っていた。変わり身の早さもYの取り柄だと思う。ただ退職金があと1年で出るのでそれまでは勤めるらしい。しっかりしている。

そのあとは私の近況報告。ちょっと長くなるよ、と言うとうん、へいき!と終始ニコニコして聞いてくれた。

神社で今日Yがしたかったことはぜんぶ終わってしまったわけで、次の目的地どうしようかという会話をして選ばれたのが、地元の商業施設。

ここでプリクラを撮り続けて早8年。年々盛れるようになっていくのは、プリ機の進化か私たちの進化か。


さて、次は流石にどこかに入ってゆっくりしようということに。

「うーん、ココスかなぁ」と言いつつ、

「ココス行くと好きなだけ食べちゃうんだよなぁ、、」と言うY。

結局小洒落たカフェに行くことになった。

私が場所を調べる。

「あ、ここ行く途中でココスあるからまちがえて入らないでね」と念を押した。


Yはいつも口が悪い。今日も車を飛ばしながら罵詈雑言。いきなり飛び出してくる車や、のろのろ運転の車に、超笑顔の「Si、ne〜〜!」が止まらない。


到着したのは、蔦が絡まってる系の森ガール的お洒落なカフェだった。

「めっちゃ良い〜!!」

とYが写真を撮るので、私もパシャパシャと撮影した。

私はホットカラメルティーとベリーのチーズケーキ。Yはモンブランとアイスクリームを2つ注文した。

カフェでは、車中よりこみいった話をした。Yの今までの恋愛の話。それを経験しての今の恋愛。Yの2個前の元カレとの馴れ初めは、中学時代告白して振られたものの、最近インスタを見つけて猛アピールしたというものだから本当にすごい。ただこっちの想いが強すぎる恋愛はつらいから、別れて良かったと思うと言っていた。めっちゃつらかったけど!!と。

今の人は、めっちゃ貢いできて、ちょっとメンヘラっぽいけど良い人だそうでYは幸せそうだった。見せてくれた写真の横顔がかっこよかった。

いつも付き合っている人との結婚って考えてる?と聞いたらちょっと悩んだ後照れくさそうに、

「うん、毎回考えてるよ。うすぼんやりと、この人と結婚するのかな〜と思っている」と教えてくれた。

Yは今すぐにでも結婚したいと考えているらしい。Yは結婚できそうと言うと、うんすると思う〜と返ってきたから、たぶんそのうちするんだと思う。私は考えすぎちゃうから、このくらいの気楽さが良いなぁと思った。


私も最近の悩みを告白して、相談に乗ってもらった。慎重に物事を進めようとする私に、もっとガンガン行動したほうがいいよ〜と言う。

でも、自分の感情ばっかりで動くとよくないと思うんだよね〜、だから順を追う必要があると思ってる!と言う私に、

「あ〜、、私たち価値観めっちゃ違うんだわ!」となにかに気づいたように言った。

私はそれがなぜだかめっちゃウケた。

「うん、まちがいないね。笑いのツボは合うけどね」

「そりゃあ、もう」

と2人で笑った。

「とにかく、そんな良い状況なら行くしかないね!!」

とYは譲らなかった。

私にしては少しも良い状況ではないんだけど、可能性しずくくらいでも行動する彼女にとってはそうなのだろう。

「私の座右の銘は、人生は一回だけっていう英語のやつなんだけど、、」

と教えてくれた。彼女が行動的な今の性格になったのは、過去の悔しい想いあってのものだ。いつのまにかメンタルが強くなっていたと言う彼女に私は力をもらった気がした。

そして私の座右の銘はなんだろうな、、と考えた。受験勉強をしていた時は、「今日の1秒は明日にない」だった気がする。

今は、、??

「この世は蜃気楼」

かなぁ。

どうせ人生は幻と思ったら、好きなように生きたほうがいい気がしてきてわくわくする。行動したほうがいいのは私の価値観的にも間違いない。そこまでの過程がYとは違うけれど、Yのアドバイスも取り入れつつ進んでいこうと思う。

Yはアドバイスをする時すごく真剣に考えてくれる。ふだん楽天的で良く笑っている人だから、それがすごくギャップなんだけど、私はそういうところがとても好き。彼女の本質はいたって真面目だ。色々な経験を得て、その明るさと無邪気さでいるのだから尊敬しかない。


カフェからの帰り道。向かい車線を走る車を指差して、

「あれ私売った!」

なんだかその1フレーズがすごくかっこいいと思った。超単純だけどかっこいい社会人になりたいと思った。

その後、山の方を指差して、「あのお客さんこの辺に住んでる」と言うものだから、個人情報漏えいも甚だしいなと笑った。良くない。


「他に行きたいところある?」

と聞かれ、「ない」と答えると

「じゃあスーパー付き合って」

とのこと。

人の買い物を見るのはすごく楽しい。

Yはお肉と野菜をたくさん買っていた。それと日焼け止め。3日分の食料らしい。

Yは少し肌が黒いけれど、それを気にしているらしく「いや〜気づいたら焼けてるんだよね〜」といつも言っている。

社会人になってから、食生活がすごく良くなったと言っていた。ストレスで逆に悪くならない?と言う私に、もうからだを大切にしようと思って、というすごく大人な回答が返ってきた。


帰りは家まで送ってくれた。

次はお酒を飲もう!また報告聞かせてね!

うん頑張るね〜!

Yに話してしまったのだから私は頑張るしかない。後戻りするつもりなんて最初からなかったけれど、もう撤退はできないな〜と感じた。


よくよく考えると、私はわりとやりたいことがはっきりしているタイプだからか、引っ張ってくれる友人というのは多くない。各時代に1人とかそんな感じ。

なかでもYはいい感じに振り回してくれるので、一緒にいてすごく楽しい。

なんだかんだ大学の友達は真面目な人が多いので、Yと会うとそういうのもありか〜と新鮮で面白い。

学力で人なんて見ないけれど、どうしても高校以降の友人は自分と学力が近い人なわけで、なんとなくそういうカラーがある。

Yといるとそれに気づく。


その夜、インスタを見ると長文でキャプションを書いてくれていた。これからもよろしくという文面を見て、昔、親友とかずっともとか言ってくれていたことを思い出した。そんなことを軽率に言うけれど、本当に交流続くかなとか昔は思っていたけれど、実際親友9年目なのだから本当にすごい。

Yは、会うだけで面白い。勝手に笑顔になる。

人見知りだから友人でもしばらく会っていないと、少し緊張しちゃうんだけど、Yと会うときはそれがない。

本当に、「あ、Yだ〜、、変わってない〜」というテンションで再会できる。実際外見は毎回違うんだけど、パッション的な部分に彼女の本質があって、それがいつも同じだから安心する。だから本人にはあまり言ったことがないけれど、超大切な人だと思っている。

これ、Yに見せるつもりないけれど、この日も楽しい一日だった。ありがとう〜!

いつもありがとうございます🤍