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食材を留め置く支持体としての器

乃木坂しんで毎年2回開催されている「器の会」へ

第12回目となる今回は、ガラス作家の杉江智先生の会 @sugiesatoshi_glass です。

器の会限りのコース料理を最初から最後まで杉江先生のガラス作品だけに盛り付けていきます。もちろん、本来塗り椀が使われるお椀やご飯茶わんなども、ガラスわんになります。

乃木坂しんのnoteでは、1年以上にわたり毎月の献立を紹介をしているので、ずいぶん身近に感じているのですが、この器の会は毎回、普段の献立とは別物という感じがして楽しいです。盛り付ける器によって、ビジュアル的な変化があるだけでなく、食材の大きさや仕立ての仕方などに工夫がみられます。

とくに今回は熱伝導が良いガラス。普段の献立よりもより料理の温度に食べていてもいつもより注意が働きます。

前半は文様のない透明なガラスが多かったこともあり、現代的には料理の一部になったといえる器を、改めて考え直す機会にもなったともに、雑誌編集者として紙の存在も透明な器から連想もしたりしました。

というのも印刷に白はなく、白はあくまで支持体の色で、紙質が風合にあたるのですが、ガラスの器も同じように透明で風合いで質感が生まれることにどこか共通性を感じたからです。

食材と調理ということに加え、食材を留め置く支持体としての器。そういったところまでイメージが膨らむとても刺激的な会でした。


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