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Work|美術雑誌編集者は、今つらいよ
ウィズコロナがおそらく1、2年は続くというなかで、僕が関連している編集や食の分野でどんなことをしていかなければいけないのか。新しい職業の形を考えながら、自分でも実践していることの意図をまとめたり、報告したりしてみたいと思います。
今回は、「美術雑誌のこれから」についてです。
今は、アート編集者の腕の見せ所
ながく美術の雑誌・書籍を編集してきたこともあって、展覧会の開催にそった企画を立案・編集してきました。
しかし、美術館や博物館には、かなり早い2月末の段階で、文部科学大臣から感染予防・拡散防止のための休館要請が出ました。たとえば、3月3日からスタートする予定だった「ロンドン・ナショナル・ギャラリー展」も、国立西洋美術館が2月29日から休館になったため、開幕も延期。
ゴッホの《ひまわり》など、出品61作品すべてが初来日という注目の展覧会も、いまだ1度も一般の鑑賞客に開かれていません(プレス内覧会はあった模様)。会期は6月14日まで。一度も開館せずに終える可能性もあります。
このあと、7月7日から10月18日まで大阪展があり、そちらは何とか制限付きで見られればいいですが、それもどうなるかわかりません。
「ボストン美術館展」のように、展覧会自体が早々と中止になったものもあります。
こういった大型展覧会に連動した企画を立てることが多い美術雑誌や書籍は軒並み苦しい状況になっています。僕のような版元の社員ではない美術の編集者にとっては仕事がなくなる程度でいいのですが、版元の人たちにとっては、書店の営業自粛も進んでおり、美術書籍・雑誌に限らず全体の売り上げ減っているのは、かなり厳しい。
それだけならばいいのですが、2、3か月前から企画を立案する美術系の編集の現場では、果たして発売するころに美術鑑賞をするということができているのかどうかわからないし、かつどんな精神状況にあるのか。たとえば、今よりもオンラインの交流がするんでいたりすると、絵画を鑑賞する方法として、アート好きがどんなことをで鑑賞欲を満たしているのかがまったく創造がつかないような気がします(少なくても僕はそう)。
じっさい、僕もいま、3か月後の企画を考えていますが、以前なら主要な展覧会に付随したものというのがあったのですが、いまは、その展覧会がきちんと開催されるのかわからないわけです。
自由に何か考えればいいじゃん。ということではあるのですが、リードがないと、無限に考えるパターンがあって、これがなかなか難しいのです。
でも実際、そんなことはいってられないので、自分の得意な分野で企画を考えています。来週までに何か、考えなきゃな。
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