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AI早わかり(1)

AIに類する書籍は山のように出回っているので、それに対抗するような話はしません。自分の体験にまつわる、自分しか書けないような内容にしようと思います。

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さて初回はAIの歴史から始めます。先ほども触れましたが、教科書的なことは教科書を見ていただくとして、自分の見聞きした事柄から。

筆者が物心ついてから仕事を始めるまでの間に、AIに類する話題はいくつかありました。一つは映画「2001年宇宙の旅」に出てくるHAL。"IBM"を1文字毎、アルファベット順で一つ前のキャラクターにしたことは有名な話(I->H, B->A, M->L)。IBM全盛期に対する当て付けなんでしょう。もはや今年は2020年ですがHALのレベルにはまだ至ってないような。言葉の簡単な受け答えはできるようになったもののまだ「意思」を持つには至ってないですから。

高校時代の後半、マイクロプロセッサが出回り始めたので、いずれAIと言う話にはなるとしてとりあえずは性能的にメインフレームに追いつけ追い越せ、そしてプラスアルファとして使いやすく小型で安価にして大量に普及させる方向かなとは肌で感じました。

大学の研究室では先輩たちが漢字の認識とか音声認識とかやってましたが、ルールベース、つまり人間が抽出した規則をコンピュータに教え込みます。未来人である我々はその結果を知っていますが、行き詰まったわけですね。ルールには所詮抜け道があるのでそこからこぼれたものが認識できない。また、日本語と英語と共通なルールが作れない、「学習」「認識」の一般化ができない。

隣の学科では最近また脚光を浴び出した甘利教授が頑張っておられました。今でもお元気のようで何よりです。

第五世代コンピュータ、と言うのが華々しくぶち上げられた時期でもありました。ぶっちゃけ"Prolog"と言う言語を普及させたかっただけ、に見えますが、そもそもルールベースで人工知能ができる保証がなかった。未来人だから言えることですが。

2000年頃から再びAIが脚光を浴びます。機械学習が可能になったからですね。アルゴリズムも去ることながら、速度の向上で膨大なデータを処理できるようになったことや、ネットワークで世界中の研究者・技術者たちの情報交換が手軽になったことも大きいのではないでしょうか。そう言う意味ではマイクロプロセッサが登場してからAI黎明期の今まではAIがこれから花開くまでの助走期間だったと言うことでしょうか。

次回から少しずつ各論に入って行こうと思います。

ここまで

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