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12月7日「ファーザー・クリスマス」海外への憧れ

 なんとなくだるい、エネルギー切れの一日だったので、楽に見れるもの…と思い、レイモンド・ブリックスの「ファーザー・クリスマス」を見た。
 小さいころに見て、気に入って何度か見た気がする。いつからか、どのビデオだったか親がわからなくなり見れなくなったような。また見たいと思ってた!
 ファーザー・クリスマス(サンタさん)のバカンスの話。彼は酒好きで、ぶつくさ文句を言ったりして、私の中の「優しいおじいさん」像とはちょっとずれてた。急に大声をだしたり、冗談を真顔で言ったり…自分をにこにこと受け止めてくれるような人しかいなかった子どもの私にとって、ちょっと怖いキャラクターだった。
 でも、わくわくすることのいっぱい詰まった話!古いそりを改造してキャンパーにしたり(中にベッドやオーブンがある!)、湖畔に泊まったり、ラスベガスのプールに浮かんでカクテルをのんだり…そのほかにも、暖炉の前でブーツを脱いで凍えた足を温めたり、足湯したり、足湯にやかんでお湯を足したり、おちゃっぱをポットにがさっと入れて紅茶をつくったり。そういう日常の描写も、魅力的だった!雪景色も、私の故郷にはないものだったなあ。これを見て、クリスマスとか、冬とか、”がいこく”とかのイメージ・憧れを膨らませたんだなあ。
 そういう憧れと、実際を比べてちょっとしょんぼりしたりもしたな。ある年のクリスマスは、おそらく両親が喧嘩をして、プレゼントを置き忘れていて、かなりがっくりきた。でも、催促するのが苦手な子どもだったので(怒られると思っていた)、めそめそしながら、でもそれも見せないようにしたことを思い出すなあ。結局、そのあとプレゼントはもらえたとは思うけど。
 
 小さいころに読んだ本、見たアニメって、海外のものが多かった気がする。「りんごの木の上のおばあさん」「小さい水の精」とか、ディズニー映画とか「シンプソンズ」とか。そういう話の、細かいところが今も覚えてるし、心ときめいてる。シンデレラがニワトリたちにやってる黄色い餌とか…あれはチーズなんかな?「リンゴの木の上…」はとにかく酸っぱいリンゴがおいしそう。「小さい水の精」も、水の中のごちそうが印象的。魚の卵とか…シンプソンズはドーナツやな!ピンクのチョコのかかったやつ!

 「ファーザー・クリスマス」をみて、思いがけず自分のルーツに触れることができた。このワクワクや憧れが、私の原動力になってると思う。海外児童文学が好きだなあ。

 子どもには、いろんな世界を見てほしいな。それで一緒にわくわくできたら楽しいな。うちに大きな本棚を置こう。

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