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【漫画】被災後初の湯船!○○を隠し持って向かった男たちの話

 2011年夏に訪れた気仙沼大島で、なんどか聞いたのが被災後のお風呂にまつわるエピソードです。震災で海底管が破損し、長きにわたり断水が続いた大島。水道の復旧まで、湧き水やプールの水をろ過してしのいでいたため、長く体を拭くだけで過ごしていた人も多かったようです。そのぶんシャワーやお風呂に入れると聞いた時の喜びは大きく、お風呂のことを語る人が多かったのだと思います。

 島民の足であったフェリーは桟橋ごと陸に打ち上げられ、島の周囲をがれきに覆われ、他の地域のように避難所にお風呂を設営することもままならぬ日々の中、シャワーを浴びれる!お風呂に入れる!というタイミングは大きな喜びと混乱が巻き起こったようです。

 ある日、自衛隊の護衛艦が大島沖に停泊し行った入浴支援で湯船に入れることに。
 ついに湯船に!この先いつ入れるか分からない湯船。せっかくなら思い切り満喫したい!!と、ある計画を練った人々がいました・・・。


 ライフラインが断絶した暮らしの中。この日限りの「夢の湯船」を「まだ買うこともできないとっておきのビール」で満喫しようとワクワク準備したものの、護衛艦での入浴支援という非日常の中ではついにビールを取り出すことができなかったのだとか。

 気仙沼大島で水道が復旧したのは地震から51日後。中には湧き水・井戸水をプロパンガスや自宅にあるかまどで沸かして湯船に入ることができた人もいたそうですが、多くの人がそれまでは体を拭くだけですごし、こうした支援の時に心身をあたためたのだそう。
 自衛隊の方々は「困ったことはないですか?」「お風呂はどうでしたか?」とあたたかい声かけをしてくれ、湯船とともに本当に心がほぐれる時間を過ごせたそうです。

 実際には我々が島を訪れた夏頃もまだまだ苦労やしんどいことが多かったはずですが、多くの人がこうした笑い話混じりに、島を訪れた人をなごませてくれていました。

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この漫画はeri とkei のふたりで、実際に気仙沼大島で聞いた話をもとにつくっています。はげみになるので、すこしでもいいなとおもったらぜひ、いいねをお願いします!

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