07_どっちが赤ちゃん?

 2年も前の話になりますが、はじめて子供を出産したのが若干の早産でした。難産とまではいかないほどの思ったよりも長時間になったのを覚えています。お産のときに催してしまうことは聞いていたのですが。。。

 分娩(赤ちゃんがお腹からでてくる)までは脳内の予定通りだったのですが、分娩が済んでもいまだお腹の張りと便意(=産まれそうな感覚)が収まらないと思うやいなや、腸が看護師さんにも聞こえるほど物凄い音でぎゅるぎゅるぎゅるっと鳴り出して活動を始めたのです。赤ちゃんが出たことで圧迫されていた内蔵や直腸が開放された影響なのでしょうか、お腹の中に蛇でもいるようにめりめり腸が動き出しブッとおならが出て溜まりにたまった5日分のうんちが出口に向かって行進をはじめました。お産の最中に出てしまうのは聞いていたのでそこまで驚きはしなかったのですが え。このタイミングでみたいなのはありました。ハイになっていたえりさは助産師さんに「お、おおあああの、うんちが出そうなんですけど、、」と告げると「今準備しますかね~」となれた手付きでゴム手袋をはめて、桶などを用意する助産師さん。ちょっと力抜いてくださいねと即されると、赤ちゃんの出てきた穴でなく肛門側を突き出すような姿勢に。そのままお尻をぐっと広げられます(お尻がでかいからか笑)「そのまま力抜いてリラックスしててくださいね~」助産師さんの言うことをききながらこれはやばいなと思っていました。臨月の期間になってからは排便は下剤に頼り切って無理やりだしていたからか肛門はバカになっていて、お腹でごろごろとしているブツの感覚だけがそこにありました。その瞬間お尻にぬめっとした感覚が入ってきます。助産師さんの指?でした。あたたかいローションのようなものが塗られた指が直腸をほぐしていきます。これが摘便っていうのかな。正直めちゃ気持ちいい。声を抑える精神力も残ってないので「あ。あああああうんち出るう」なんて言ってしまう。そして指が抜かれると同時にうんちが出ていく感じ。七面鳥の丸焼きみたいな姿勢で(笑)マッサージの刺激もあってメリメリメリッと音を立てながら出ていきます。腸をすり抜けていく感覚はなかなか止まらず、ついにはドサドサという桶に落ちる音が聞こえてきます。一週間分の便秘うんちがすべて出てきたと思えるほどの長いお尻を抜けていく感覚が過ぎました。(とんでもない量が出たんだと思う)

 ところがどっこい助産師さんの二本?の指がはえりさのお尻の中に再び入ってくるとぐねぐねと動き出してマッサージを再開します。円状にかき回すのと掻き出すような動きの繰り返し。恥ずかしいのと気持ちいいのがせめぎ合う中で、自然便の気持ちよさを思い出したと言わんばかりにお腹が再び鳴り出します。もう出るものなんて無いのにとおもったその時、文章化しづらいくらいに下品でけたたましい音量の湿ったおならがでてきたと同時にころころっと残っていた残便までが出てきたのです。とおのさっきから臭っていたのでしょうが、ものすごい匂い。助産師さんに「すっきりしましたか、こんなに貯まってるのも珍しいですね、お疲れさまでした」なんて桶のビニール袋に底も見えないくらいに山盛りになったうんちを見せてくるのです、ほんとうにお腹が空っぽになった気分でした。大の大人が一人に尻たぶをかっ開かれて、もうひとりに肛門をほじくられて終いには情けない声を出し屁をこきながら排泄をする。しかも医学研修生たちにも見られる。(こんなことになるなら同意しなければよかった。。。)今考えれば赤ちゃんを生む行為は母親が赤ちゃんに戻る行為のような気がしてすらきました笑。自分の通った産婦人科では肛門の機能不全や便秘解消のためにこういうことやっているんだとか。おかげでその後は快便に戻るのが早かった気がします。

 お尻を拭いてもらっている間に赤ちゃんの処置がもろもろ済み無事産声をあげてくれたことが何よりいいことで。良かったことではあります。こんなことを書くのも自分ぐらいだろうと思い記録しておきます。

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