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言語聴覚士が生まれる日に

みなさん、初めまして。えりさと言います。
アラサーからアラフォーへ階段を昇っているワーママです。
自己紹介から始めようと思っていたこのnote
でも、今日は書きたいことがあったので、自己紹介は追々していこうと思います。


さて、初記事で選んだテーマは「私が言語聴覚士を目指した理由」です。
何故に今日?と疑問に思いますよね。
実は、今日、2024年2月17日は第26回言語聴覚士国家試験日でした。
後輩になるかもしれない人達の姿を見て、試験当日のことを思い出し、初心を振り返ってみようかなと言う気まぐれを起こしたのでした。





そもそも言語聴覚士ってなに?

言語聴覚士っていう資格・仕事を聞いたことある人、いますか~~?
なかなかいないと思うので、ちょっと説明しておきます。

話す、聞く、食べる、のスペシャリスト

私たちはことばによってお互いの気持ちや考えを伝え合い、経験や知識を共有して生活をしています。
ことばによるコミュニケーションには言語、聴覚、発声・発音、認知などの各機能が関係していますが、病気や交通事故、発達上の問題などでこのような機能が損なわれることがあります。言語聴覚士はことばによるコミュニケーションに問題がある方に専門的サービスを提供し、自分らしい生活を構築できるよう支援する専門職です。また、摂食・嚥下の問題にも専門的に対応します。
ことばによるコミュニケーションの問題は失語症や高次脳機能障害の他、聴覚障害、ことばの発達の遅れ、声や発音の障害など多岐に渡り、小児から高齢者まで幅広く現れます。言語聴覚士はこのような問題の本質や発現メカニズムを明らかにし、対処法を見出すために検査・評価を実施し、必要に応じて訓練、指導、助言、その他の援助を行います。
このような活動は医師・歯科医師・看護師・理学療法士・作業療法士などの医療専門職、ケースワーカー・介護福祉士・介護支援専門員などの保健・介護・福祉専門職、教員、心理専門職などと連携し、チームの一員として行います。
言語聴覚士は医療・介護・福祉・保健・教育など幅広い領域で活動し、コミュニケーションの面から豊かな生活が送れるよう、ことばや聴こえに問題をもつ方とご家族を支援します。

一般社団法人 日本言語聴覚士協会 「言語聴覚士とは」 (https://www.japanslht.or.jp/what/)


ん?なんだか、難しくてよく分からないですよね。

私が思うに

ことばと聞こえ、食べることにちょいちょい詳しい専門家 で
子どもからお年寄りまで幅広く関わり、その人がその人らしく生きていくことを支えていく仕事

だと思っています。
この辺の解釈は、言語聴覚士ごとに分かれそうな気がするので、あくまで私の見解です。


見えないものを大事にしたかった


なかなかマニアックなこの仕事を選んだ理由は主に3つあります。
この理由もなかなかマニアックなのかな。

①上手くみんなの輪に混ざれないコンプレックス


多分、私は人よりも感受性が豊かなようで、色んな情報を受け取りやすく、色んなことが気になる性質をもっています。
だからなのか、友達、特に大勢の友達と同時に話していると、テンポがズレにズレて会話についていけないことがしばしば・・・
あっ!!!という間に、私はかやの外。
そんな経験を何度もして、大勢と話すことは今も怖いです。

みんなはなんで、あんなにポンポンことばが出てくるんだろう?
頭の構造が違うのか?

そこから出発して、同じように会話に混ざれない孤独感を抱えている人を助けたいと思いました。

②ことばで切り取る世界はみんな違う、それが知りたい


世界には色んなことば、言語があります。
言語によってある特定のことがやけに詳しかったり、逆に少なかったりします。
例えば、日本語は雨をあらわすことばが多いし、イヌイット(カナダ北部などに住んでいる先住民族)は雪をあらわすことばが多いそうです。

その地域の風土や文化に合わせて変わることば。
目に見えて分かることと結びついているはずなのですが、そのことばで思い出されるイメージは一人一人違います。
(絵だったり、文字だったり、思い出だったり)
でも、みんな共通して同じ意味を共有できる。
これはとっても不思議なことだと思うんですよ。

みんな辞書のように同じことが頭の中に入っている訳ではないのに、ことばを介して分かち合うことができる。
だから、あなたが切り取っている世界を教えてほしいな、私とどう違うのかな

と知りたがりの私は思ったのでした。

③人の尊厳を尊重したい

もしかしたら、これが一番の理由なのかもしれないです。

話すこと=ことばを操ることは、動物と人間を分ける大事な部分だと考えています。
だから、ことばが不自由な方はなんとなく、可哀想に思われる。
避けられがちになる。

その流れはいやだなって思うんです。
ことばを上手く話せないからといってあなたの魅力はなにも変わらない。
誰かに侮られる理由にはならないと思っています。

また、食べることは生きること。
最後まで好きな物を好きなだけ食べられるようにサポートすることや
食べられないならどう楽しんでもらうかを追求することが
食いしん坊の私は好きなんです。

それぞれの頭の中にしかないようなその人の大事なことを
私も大切にして、一緒に抱えて生きていきたかったから
この仕事を選びました。


理想の言語聴覚士とは


私が目指す理想の言語聴覚士は試験に合格したあの日から変わりません。

関わった人の大事なものを一緒に抱えて寄り添って生きていく

これにつきます。

あくまでこれは私の理想であり、誰かに押しつけるつもりはありません。
でも、素敵だなって思ってくれたら嬉しいです。

いつか私が迷子になってしまったときにこのnoteを読んで
自分が奮い立つ役に立てばいいなと思っておしまいにします。

ここまで読んでくれてありがとうございました。

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