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編集のための覚書

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"ヒトとモノの出会いを編集する"ことを模索するための日々の覚書きです。
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#仕事

編集の力を信じてる

編集は、偏集だ。偏ってこそ価値がある。 私の尊敬する編集者の言葉で、うちの編集部で伝説的に語り継がれてる言葉のひとつです。 この「偏る力」こそが、私が信じている編集の力の根幹です。 選ばれない失望私の編集の価値についての原体験は、美大に通っていた頃…大学の芸祭でした。いわゆる学祭なんだけど、そりゃもう皆の力の入れようが他の大学とは違って、誰もが何らかの出し物に参加してるんじゃないか?という熱気で。 私の出身である油絵学科の子たちは大概、絵を展示して、一般の方やギャラリス

編集者のトレンドの見つけかた -抽象化→具体化を繰り返す

「トレンド」と聞くとみなさん何を思い浮かべるでしょうか。 ファッションやメイクから始まり、今どんな写真が好まれているのか、食べ物は何が流行っているか、色、芸能人…と多岐にわたる上に、特に雑誌の企画では「トレンド感」は1企画に1つは盛り込みたい、とてつもなく大事な存在です。 この、ふんわりしてるくせに大事な存在「トレンド」。 若手の編集者から「トレンドってどうやったら見つけられるんですか?」と質問された数は数え切れません…。 一朝一夕では見つけられない、それがトレンド正直

編集者が企画するときに、心に留めておきたい3つのこと

編集者と名乗ってはや8年。さすがにこれだけやるといろんなノウハウを人に伝えられるようにある程度体系化できてきたなぁと思っています。 そうやって蓄積されてきたものたちを、すこしずつnoteに綴っていけたらな。そんな気持ちで、私が編集をするときに心がけていること、よく質問されていることを今日から不定期更新していきます。 WEBなどの編集もやっていますが、あくまで「情報誌出身の編集者」の企画の作りかた、と思って読んで頂けると嬉しいです。例えば…エッセイ的な書籍の編集なんかはまた

海外でひとりリモートワークをしてみて大切だった5つのこと

新型コロナウイルスの影響で注目されているリモートワーク。それを受けてnoteが「#リモートオフィス」のお題を設定していますね。 こういうことに軽やかに反応して、いまある環境の中でみんながよりよく生きていける空気や心持ちを作ってくれるnoteの心意気が、とっても好きなのです。 そして、昨年会社を辞めてフリーランスになって、日本のお仕事をさせて頂きながら海外に3ヶ月半住んでいた私の話も少しは役に立つかなと思ったので、このnoteを書きます。 私の海外リモートワークの環境20

授業にも編集力は必要だと思った話

今、お試しで英会話教室に通っています。いわゆる駅前留学…的なやつなんですがモチベーション維持と学習効率に個人的に課題を感じています。いわゆる「普通」の授業なんですが、なんでこんなにモヤっとするんだろう?というのを棚卸ししてみました。 「この時間で得られるもの」が曖昧だと、人はしんどい授業の内容としては、1コマ50分の間で1つの決まった構文をテーマにリスニング・スピーキング・ライティングする形で進みます。 ただ、この構文って事前に自宅学習するんですよね。なので「この構文につ

暇が苦手な人はこの先やばいのかもしれない

私は、暇が苦手です。仕事が好きだし、急に予定がなくなると何をしようか考えないといけなくって、ちょっとしんどい。遊ぶ予定が入っていればまだ良いけど、何もないと完全にベッドで廃人…そして1日を後悔するタイプの人間です。 未来はみんな暇人そんな中、少し前にgumiの国光さんのnoteを読んで、え、まじかよ。と思いました。 そして、ここから10年間で起こることは容易に想像がつきます。物質・モノをつくる作業はすべてAIがやることになります。人間がやる必要はなくなる。  するとどうな