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先進尺度、と伝わる言葉


伝わらない言葉

ふだんの仕事の多くは「事務局」といわれる雑務一般なのだけども、この「事務局」という言葉、一般的な言葉だけど、中身がわからない。なにかいろいろやってそうなことはわかるけど、なんなのかわからない。伝わらない言葉シリーズだ。

だいたい中身はこうだ。
・問い合わせ対応
・ミーティングのセッティング
・議事録作成
・事業戦略を考える
・申請書の作成
・報告書の作成
・予算立て、予実管理、決算まとめ
・年次総会準備
イベント開催時には
・イベント企画(いつどこで何をする的な)
・イベントチラシの作成
・日程と場所押さえ
・講師対応、申し込み対応、受付グッズの発注
・当日の受付
・現場ファシリテーション
これらを遂行するために、全体PRが付随してくる。
・HP管理
・パンフレットの作成
常に団体の次年度戦略を考えながら関係者に相談を繰り返す。

ひとつひとつ言葉にすればこんな感じだけど、なにせ理解を得にくいのだ。会社員として仕事をしている中でさえ、「君は一体何をしてるんだい?」と聞かれる始末。いえいえ。あなたが指示した事務局とやらをやっておりますけども?

どうしてわからないんだ?
伝わらないんだ?
喘ぎ嘆きながら、自分と戦ってる、というやつだ。
(吉田美和作詞「何度でも」の一部)

先進尺度

ずっとお世話になってきた師匠は、先進尺度の高い人だ。世界中から最先端の事例を持ち帰って紹介してくれる。事例ならまだしも、「兆し」を教えてくれる。これがいちいち、何を言ってるのか全くわからない。全く分からないんだけど、5~6年後にやっと事例となってみえはじめる。7~8年経って、やっと周辺で聞かれるような言葉になるという始末だ。

概念としてはつかめるけど、詳細がわからない。ひとつひとつの言葉は分かるのに、それが塊になると理解を越えるのだ。そんなことが同時に成立するわけない、と思うからなのか?わからないけども、理解を越える。でも、ひとつひとつの言葉は分かるのだ。こういう塊のことを、新結合という。まだない新しいものではない、既存のひとつひとつ。それらを新しく繋ぐ。意味のないつながりではなく、意味があり、意義をもち、人に新しい価値をもたらす結合になった時、それはイノベーションと呼ばれるようになる。単なる事務局という言葉で言えないんですよ、と先生に相談したのは、もはや5年前のことになる。それはね、アーキテクトだよ、と。戦略的に、構造的に、組み立てていく専門家なんだと。なるほどすごい!いうことになって、事務局のことを「Architect Office」と表現してみたのだけど、これがまだ全然伝わってこない!時代がついてきてないのか(苦笑)。いやなんだろう?他の表現なのかもしれない。

伝わらない仕事領域

20年後には、今ある仕事の中にもなくなっていく職業も多いのだよというのはよく聞く話。
著っと検索しても出てくる例えばこれ
<10年後AIによってなくなる仕事、なくならない仕事>
https://tech-camp.in/note/technology/82291/

そんなまだ一般化されていない、言葉として理解されていないから伝わらない仕事領域に、自分はすとんと落ちているのかもしれない。そうだったらいいのだけど。コーディネーター、ファシリテーター、UXデザイナー、ワークショップデザインなど。これをどうやって伝えるか。

確かに不思議な領域だ。既存の仕事の一部として既にやられているところを特化した、スピンアウト群といえるのかもしれない。うーん、スピンアウト群か!おもしろい!大学時代に、40歳年の離れた先生方に唸られた、あの感じに、似ている。

伝わる言葉、を、とりあえず使っておく

昨日、友人に来てもらってかくかくしかじか話を聞いてもらったのだ。うーん。言いたいことはわかるけど、やっぱりイメージがつかないから聞いてもらわからないのよ。そうじゃないのよー、とモヤモヤするかもしれないけど、伝わる言葉、をとりあえず使って説明しておいたら?というアドバイス。よくわからないけどいろいろやってくれるなと安心する言葉って、「コンサルタント」だよ。という。ええええ!?コンサルタントって、そうなの!?衝撃。しかし面白い衝撃だ。

とりあえず、伝わる言葉を使ってみることにする。


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