授業参観、小3息子のある姿に目が釘付けになる。
小3息子。学校生活という大人数の環境があまり得意ではないタイプ。昨年ひどかった行き渋りは、そこまでないものの、毎日の「学校だり~(だるい)。」、「あー、明日行きたくねー。」は、もはや口癖。
新学期の滑り出しは順調と思っていたが、やや疑わしく思えることもちらほら出てきた。
とはいえ、毎日登校できているので、本人なりに頑張っているんだろうと思い、口出しせずに見守っている。
そんな中、先日、今年度初めての授業参観が行われた。
参観日の朝、
そう言って家を出て行った息子。
言葉遣いは悪いが、脳内で変換すると、
ということかと。
「おや?」と思った。
今までは、「どちらかというと来てほしいけど、来なくても全然いい」、という感じだったので。
ならば、と張り切って学校へ向かう。
*
この日の授業参観は、英語だった。「one、two、three…」と英語で数を数え、「How many~?」の質問に答える、という内容。
ベテランの担任の先生(女性)は、方言豊かな明るい方で、楽しく授業が進められていく。
クラスには色んなタイプの子がいるんだろうけれど、1人ひとりによく対応されているなあ、と感じた。
例えば、みんなで一斉に数を数える場面。どうしても大きな声の子だけが目立ち、息子のようなボソボソ話す子の声はほぼほぼ聞こえない。
2回目、先生は、「列ごとに数えてみましょう。Stand up,please!」と切り替えた。すると、4~5人になるので、どの子の声もちゃんと聞こえる(みんなで言う時より声を張っている)。それに、この方法なら、1人で発表するのはちょっと無理ーって子でも大丈夫そうだ。せっかくの参観だから、お母さんお父さんに見てほしい、聞いてほしいって思うよね(多分)。
些細なことかもしれないが、その対応があるかないかでは、全然違うなあと思った。やっぱり素敵な先生だ。
転入初日から、なんだかすごく安心感があった。何やかんや言いながらも息子が登校できているのは、きっと先生のおかげなんだろう。
そんなことを考えていたら、目が潤んでくる。
*
そして、授業も終盤になり。
英語でジャンケンをすることになった。何回か対戦して、その勝敗の数を数えてみよう、というのだ。
「Rock(岩;グー)、scissors(はさみ;チョキ)、paper(紙;パー)、one、two、three!」
と言って、先生とジャンケンしている。
ーーなるほど、英語でジャンケンはそう言うのか。
と感心しながら見ていたら、次の瞬間、息子の姿に目が釘付けとなった。
なんと、ジャンケンに勝った息子、
と雄叫びをあげながら、大きくガッツポーズしている。それ、ワールドカップで侍ジャパンがゴールした時の喜び方だよね?もしくは、キングコング?
他の子はどんな感じかというと、「イエ~イ!」みたいな、ちょっと軽めの喜び方。
明らかに目立っている息子。さっきまでのボソボソは何だったの?
その後も、ジャンケンを繰り返し、負けた時は「すん」としてるのに、勝ったらやはりガッツポーズ。しかも、なぜかこの日はジャンケンの神様が舞い降りていたようで、10回中7回位は勝っていた。侍ジャパン、次々とゴールするじゃないの。
それを見ていて思ったのだ。
転校して新しい環境に飛び込んだこと、大人数やコミュニケーションがやや苦手なこと、手先が不器用だったり、見通しが立たないことで不安だったり…、確かに不安材料はたくさんあるけれど、息子のあの雄叫びを見たら、色んなことが吹き飛んで行った。
息子はあまり表現しないけれど、こんな風にちゃんと楽しめる時間があって、やりがいを感じる係もあって(黒板消し係、クイズ係)、休み時間には消しピン(消しゴムでやるおはじきみたいなやつ?)仲間もちらほらいて…。学校ってそんなに嫌なところじゃない、と感じているんじゃないのかな。私が思っていたより、適応していってるんじゃないのかな。
そんな事を考えながら、自宅に戻った。
*
しばらくして、息子も帰宅。
ーー今日の授業参観、楽しかったね!
息子「えー、別に。」
あんだけ吠えてましたやん。
ーージャンケン、強かったじゃん。
息子「まあ、たまたまねー。」
うん、分かってるよ。本当は嬉しかったけど、簡単には言わないんだよね?
うんうん、知ってるよ。その瞳の奥が一瞬キラッと輝いたことを。
という感じなので、これからも息子の少ない言葉や分かりにくい態度から、学校での様子を想像していくことになるのだろう。
私のイマジネーション能力が試されている(笑)。
*****
ちなみに、息子と一番話題が膨らむのは、給食です。
息子「今日の給食、豚肉のオイスターソース炒めだった。」
ーーどんな味だった?
息子「え、昭和~。」
…楽しい毎日に感謝ですね。
最後までお読みいただき、ありがとうございました♩
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