ポケカ戦争で学んだ、自分でさせてみる事の大切さ。
この春、わが家の娘は小6、息子は小2となった。
ずいぶん大きくなったものだと、少し遠くから眺めてしみじみ思ったりもする。
とはいえ、まだまだ子ども。学校で学ぶこと、親が教えることもたくさん。
今日はそんなわが家の子育てエピソードの中から、最近感じた事を書いてみたい。
*
ポケモンブームの息子。娘も好きなので、ポケモンが絡むと2人でとても仲良くしている。共通のスキは絆を強くするというやつか。
最近、ついにポケカ(ポケモンカード)も欲しがるようになった。
「スターターセット」という基本セットでは物足りなくなり、不定期で販売されるカードも欲しがるように。世に言う、「ポケカ戦争」にわが家も巻き込まれるようになったのだ。
これがまた、なかなか買えない。
箱買いは予約販売どころか抽選。それに、出来れば高額となる箱買いはしたくない(大切にとっておいたお年玉を使う予定)。
発売当日のコンビニには朝から買い求める客の行列が。運が良ければ買えるとのことだが、ポケカ初心者の我々。まだなかなかゲットできずにいる。
先日、新しいシリーズが販売となった(かなりの頻度で出るのなんで)。
それも、なぜかいつも決戦は金曜日。学校がある平日だ。
息子は、何週間も前からカレンダーを眺め、その日を待っていた。
日頃から寝起きがよく、早起きなのだが、この日は5時30分には起き、準備している。本気だ。「まだ眠いし寒いから今度にしようよ~」なんて口が裂けても言えない。
某コンビニの販売開始は7時と聞いている。そして、学校に出発する8時に間に合うように帰って来なければならない。その間、1時間が勝負だ。
前々からの約束だったので、早々に朝食を済ませ、6時50分、車でコンビニへ。
車から降り、息子と店内に入る。
ポケカはその辺に陳列されている訳ではなく、レジで店員さんが管理しているらしい。
今回、連れて行くにあたり、1つ約束していた。
店員さんには、必ず息子が自分で聞くこと。
ーーよし、聞いてみようか!
息子、小さな声で頑張って店員さんに尋ねる。
「ポケモンカードありますか?」
ーーお~!聞けた!
心の中で、よくやったと小さくガッツポーズをする私。
これだけだと、とんでもない過保護だと思われそうだが、息子は初めての状況が恐ろしく苦手なので、尋ねるどころか、挨拶すらままならないタイプなのだ。
だから、好きなことの為に勇気を振り絞ったのがよく分かって、嬉しかった、というわけでして。
ところが、その店舗、ポケカの取り扱いがなかった。。
ガーン。でも落ち込んではいられない。
ーーはい、次!
近くのコンビニをはしごする。
次の店舗でも聞く息子。
「ポケモンカードありますか?」
ーーさっきよりちょっと声が大きいぞ。慣れてきたのか?
でも、やっぱりなかったー!
移動して、車から降りて、店内で聞いて、また車に乗って。。
毎回シートベルトをするのにも時間がかかるのだが、それもお約束。
なかなかに面倒臭い。
そして、時間は無情に流れゆく。
4店舗目では、すでに完売したとのこと。たった20分くらいでなくなるのか。。そうか、もっと早くから並ばないといけないんだな。
世の中の厳しさを味わう。
それでも粘り、5店舗目くらいだっただろうか。
ついに、レジの後ろにポケカを発見!
ーーえ、え?!ついに買えちゃう!?!
ソワソワしながらレジ待ち列に並ぶ。
ーーいよいよだ!
そう喜んだのも束の間。
なんと、前に並んでいたサラリーマンの方が購入。どうやらそれがラストだったように見える店員さんとのやり取り。
ーーあ〜。。
でも一応聞く。
息子「ポケモンカード、ありますか?!」
店員さん「ごめんねー。もうないんだ。」
ショック。
親子で撃沈。。
さっきまであそこにあったのに。。
現物見たのに。。
ひとしきり興奮しただけに、その分、落胆度合いも半端ない。
でもその時、息子に変化が訪れた。
「ママ、もういいよ。帰ろう。」
ーーそ、そう?もうちょっと時間あるけど?
どちらかというと、私の方が諦めが付かなくなった状況だったが(オタク根性)、息子がそう言うので、帰ることにした。
息子「やっぱり、簡単には買えないんだねえ。」
そこでハッとした。
あ、その大変さ、身をもって感じたことで、ちゃんと理解したんだ。
例えば、私が店員さんに聞きに行ったり、頼まれて買いに行っていたなら、「なんで買えなかったの?!欲しかったのに!!」となっていたかもしれない。
車で連れて行ったのは私だけど、息子が自分で聞いて、ない事も自分の耳で確認し、ショックも受けたけれど、それが逆に諦めるきっかけになったんだ。
いい経験したんだなあ。
実際、学校に行って、買えたお友達の話を聞いたらしい。でも、それが簡単に手に入る訳じゃないことが分かっているからか、羨ましがったりしなかった。もちろん、「お金で買ったもの」だから、簡単に交換や譲渡をしてはいけない事も分かっている。
「今回は買えなかったから仕方ない。また次、チャレンジしてみる。」と切り替えできていた。
(できれば朝は、、もう面倒なんですけども。。)
子育てしていると、ついつい大人が手を出してしまいがちなこともあるけれど、自分の事を自分でするって大事なんだなあと、今回の事で改めて思った。
学校や習い事の荷物は自分で持つ、とか、借りたものは自分で返しにいく(先日もシーズンレンタルしていたスキー道具を一緒に返しに行った)、とか、そういう小さなことの積み重ね。
前に所属していた体操教室の先生もそんなこと言ってたなあ。
「自分のことを人任せにしたり、人のせいにしない」っていうのは、言葉で伝えることも大切だけど、子ども自身にやらせてみなければ本当の理解にはつながらないんだ、と。
もちろん、年齢や特性に合わせた関わりは大切だし、見守りや手助けが必要な場面もあるのだけれど。
これからも、こういった「子どもが自分でやってみる」こと、「親があえて子どもにさせる」ことを、親子で積み重ねていこうと思った。
ポケカ戦争からの学び。
また次々と新しいポケカが発売になるとのことだが、可能な範囲でチャレンジしてみようと思う。
本当は、ただ単にカードで遊びたい子ども達がお小遣いで気軽に買える世界であってほしいな、とも思うのだけれども。
ポケカを無事にゲットできるまでの道は、多分まだまだ続く。
※画像、お借りしました。
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****5/1追記*****
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