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義父の髪の毛再生物語・Part2。



以前、こんな記事を書いた。


すっかりなくなっていた義父の髪の毛が、頭皮環境の改善でうっすら生えてきた、という話だ。


先日、九州に帰省した際、義理の両親にも会う機会があった。

私は内心楽しみにしていた。

実家の両親にも、そんなことが起こっていると紹介したら、興味深々だった。

私の母も、特別なお出かけの日だけトップに装着するウィッグを持っている。ボリュームが出るだけではなく、伸びてきた白髪隠しにも重宝するようだ。



そして、いよいよ義父と再会。

久しぶりに会ったので、お互い溜まりに溜まった話題を消化することに集中していて、髪の毛の事を私はすっかり忘れていた。

でも、40分くらいした時だろうか。ふと思い出した。


ーーあ!お義父さん、そう言えば!!

何の脈絡もなく話を振る私。

そして、義父の頭頂をじっと見る。


ーーその後、髪の毛どうなりました??


話好きの義父は、先日すでに聞いた、再生までのいきさつを初めから話し出した。

その間中、じっくり観察する私。

なんと。

電話で見た時は3cmくらいだった髪の毛の赤ちゃんが、5cmくらいまで成長している。

しかもちゃんと白髪混じりなので、明らかに義父の毛穴から誕生した子達に違いない。

感動。

ーーいや〜、ほんとによかったですね〜。
ほら、〇〇ちゃん(息子)見てごらん。じっじの髪の毛、伸びて来てるよー。

息子「ふーん。」

はー、やっぱり興味なしか。リアクションを仕込んでくるんだったな。まあいいか。子どもに演技させるのは良くない。


息子の分までオーバー気味にリアクションする私。


そこで、横に座っていた義姉(夫の姉)がこう言った。

「それがさ、美容室から帰って来る時、黒いふりかけみたいなのふってくれるんだよね。」

ーーあ、あの、マスカラみたいなやつですか?!

義姉「そうそう。だからその日はすごく黒々してるの〜。」


いや、いかん。

想像してしまう。

それはやっぱり急すぎませんかね、美容師さん。

自然な白髪混じりが違和感なく、素敵なのではないですか?


でも、義父はそのふりかけもお気に入りのようだったので、口にすることははばかられた。


とにかく。

再生した髪の毛達を生で見ることができ、貴重な体験をさせてもらった。


何にせよ、人生にはどうにかなる事とどうにもならない事がある。

どうにもならない事を悲観する必要は全くない。
受け入れて、切り替えて、前に進むのみ。
多少時間はかかっても。

でも、どうにかなる事なのであれば、今までしなかったことだからとおよび腰にならず、チャレンジしてみるのもいいのではないだろうか。


お墓参りに行く途中、春風にふわふわ揺れる義父の新しい毛たちを眺めながら、そんな事をぼんやりと考えた。




最後まで読んでいただき、ありがとうございました♪

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