文具のミドリ70周年イベントが素敵だったので思い出に残しておく。
大好きな文房具ブランドである「ミドリ」が70周年を迎え、これまでの歴史がぎゅっと詰まったスペシャルイベントが開催されると聞いて行ってきました。
とても素敵だったので、レポを書いてみようと思います。
本当は、これを読んで行ってみてください!と言いたいところですが、イベントは11月12日(金)〜14日(日)の期間限定開催で既に終了してしまっているので、思い出として残しておくための記録です・・・。
もし、イベントに行けなかった文房具好きの方に届いたり、文房具にあんまり興味ないなという方に何か少しの気づきが届いたりすることがあれば嬉しいです。
「ミドリ」について
いきなりイベントの内容に入ってもどうかと思うので、簡単に「ミドリ」という文具ブランドについて触れておきます。
「ミドリ」は、1950年に株式会社みどり商会として創業、便箋・レターセットや手帳など展開してきた文房具ブランドで、現在は「ミドリ」がブランド名となり、株式会社デザインフィルさんが手掛けられています。
有名な商品としては、MDノートやミニクリーナー、マルチ定規やペーパークラフトシールでしょうか。チラッとインデックスなど、手帳関連グッズも豊富です(愛用中)。
ちなみに今は別ブランドですが、トラベラーズノートが有名なトラベラーズカンパニーも、元はミドリの商品として誕生したとのこと。最近知った。
そのほか詳細は、ミドリの70年がまとまったページに歴史と想いが詰まっているので、こちらに譲らせていただきます。
70周年スペシャルイベントの概要
冒頭さらっと記載した通り、イベントは2021年11月12日(金)〜14日(日)の3日間限定、青山のスパイラルにて行われました。(スパイラルも好きなのでついでに楽しめて嬉しかったです)
コロナ禍ということで事前予約制になっていたので、しっかり事前予約の上、13日(土)に行ってきました。おかげで混んでなかったので、ゆっくりのんびり見学し、写真も撮り放題で撮らせてくれて、大満足でした。
では、ここからイベントの中身をざざっと振り返りつつ、心に残ったことなど書いていきます。
商品が生まれるまでのストーリー
入っていきなり目の前には、おしゃれなワゴンの上に歴代商品がずらっと並んでいました。
商品の周りには説明がたくさん書かれたパネルがあり、商品が誕生した経緯や開発時のエピソード、製作工程など、普段目にしている商品の裏側を知ることができました。
例えば、60年前に誕生した「ダイヤメモ」は、当時はまだ珍しかった持ち歩き用のメモ帳として開発された画期的なものだそう。ケータイがまだなかった頃はメモも電話横など机の上が定位置で、持ち歩くという発想自体があまりなかったらしい。
そんな時代に、ビジネスマンのワイシャツに入るサイズや、リングノートにして裏表書ける仕様を採用したという工夫に、すばらしいな〜と感心してしまいました。
ワゴンの上には製造工程の展示もあり、こちらも面白かったです。
このペーパークラフトシリーズは、かわいい立体モチーフがついたシールやポチ袋などのラインナップですが、パーツは自社工場で、すべて手作業で貼り合わせてつくられているとのこと。
細部まで丁寧にこだわってつくられているシーンが目に浮かびます。
見てると自然と、商品への愛情が芽生えてきます。
そして活版印刷の展示コーナー。
実際に商品の製作に使われた版や工場の様子を示したパネルなどが展示されていて、印刷工程について知ることができました。
ハンコのように1枚ずつ版にインクをつけ、それに紙を押し付けて印刷するため、色を変えるたびに版を変えないといけないし、手間と時間がかかる手法です。でも、ハンコのような温かみと、押し付けることでできる凹凸が味になって、懐かしさを感じる仕上がりに。
こちらは社員さんがとても丁寧にご説明してくださり質問もさせてもらって、嬉しくなったのか、写真を撮り忘れました。
会場では印刷工程を撮影した動画が流れていて、インクをするシュッという音と、版を押すガチャンっという音がとても心地よくて長い時間見ていたのですが、こちらも見惚れすぎたのか、動画の動画を撮り忘れました。
悲しい。
活版印刷は体験コーナーもありました。こっちは写真があった!
浮かれながら体験している私の様子とともにご覧ください。
ぐぐっと全体重をかけて紙に押し付けました。きれいに仕上がって満足です!
愛情たっぷりの展示品
そのほか、あらゆるミドリの商品がワゴンの上&壁一面に展示されていました。
発売された年度順に並んでいて、当時の時代背景にも触れた説明とともに楽しむことができました。
ちなみにこの手前に写っているワゴンは、実際に自社工場で使われているもので、中に入っている紙は廃材と教えていただき、自社のことを知ってもらいたいという想いが伝わってきます。
また、よく見るとノートや手帳などあらゆる商品には手書きで丁寧に書き込みがされていて、これがとてもおしゃれでかわいくて、ここにも愛情たっぷりですごい。(そして使用例を見ると使ってみたくなる・・・)
書く人のことを考えた紙へのこだわり
会場中央には、紙でできた大きな木が・・・!
小物やスタンプなど文房具のイメージがつい強くなってしまいますが、紙へのこだわりが伝わってきます。
活版印刷と並んでもうひとつ体験コーナーとして、紙に試し書きができるコーナーがありました。
「書く」という行為を楽しむためのMD用紙を筆頭に、万年筆で書くことも考慮された便箋用の紙、手帳に使われるため印刷もしやすく書きやすい紙、すかし模様が入って気品が伝わるより丁寧なシーンで使う便箋用の紙。
ここでも使う人や使うシーンを考えたこだわりが。書いてみると確かにちがう。
投票制になっていて、私は「MD用紙」に投票しました。
紙質って最初買う時はそこまで気にしないけど、次にまたその商品を買うかどうか、というときの大きなポイントになると思います。
リピートしているもので、「あ、これもMD用紙だった」となることがとてもよくある。
見えないところでも、がっちり心を掴まれています。
精巧すぎるミニチュアの数々
ここまでの展示で十分楽しめたけど、圧巻だったのが商品のミニチュアがずらーっと並んだコーナー。先ほどの「紙の木」の周りにぐるっと配置されていました。
70周年だから70%縮小して作ってみました・・・って、パッケージの文字、手帳の中身まで、しっかり再現されてます。めちゃ細かい!!
なお、お気づきかもしれませんが、写真を撮り慣れていないため実物と比較して撮るような工夫が全く思い浮かばず、どのくらい小さいのかよくわからない写真しか残っていませんでした。
こんなところでセンスのなさを露呈するとは。3枚目の写真から頑張って感じ取っていただけると嬉しいです。
ポップアップストア
散々展示を見てスパイラルのショップを抜けたあとは、入り口のポップアップストアへ。
70周年記念グッズ、行く前にもう持っていたのに、まんまと追加で買いました。
背景や想いを知ってから商品を見ると気持ちで買ってしまう。
たくさん使いたいと思います。
おわりに
わたしは、小さい体の中に工夫・アイデアや想いがたくさん詰まっているのがおもしろくて文房具が大好きなんですが、まさにその大好きなポイントがぎゅぎゅっと詰まっているように感じられるような、ほんとに素敵なイベントでした。
締めとして、私なりに感じたことを改めてまとめて終わろうと思います。
文房具には、その開発・製造・販売に関わった人だけでなく、それまで会社が歩んできた歴史もまるっと詰まっている。
こだわりすぎということはない。誰かを思えば、工夫の余地はきっと無限にある。
こだわりがあればあるほど、強いメッセージとなって伝わり、共感を生む。
いやー、ほんとに楽しかったので、レポ長くなってしまった。こんなに書いてしまうとは。
でも新エディタ使えて嬉しかった〜!書きやすかった!!
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