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「誰にも言わないでね」のバトンは渡さない

秘密の話を誰かと共有するときの、「誰にも言わないでね」の一言について。

「秘密を言った人」と「秘密を聞かされた人」には、違う感情が湧くことがある。
必ずしも秘密を共有した満足感が共通点ではない、ということだ。

言った人は、「誰かにこの思いを聴いてほしい」という思いが根底にある。
それは自分に起こったことかもしれないし、他人に起きたことなのかもしれない。
とにかく、一人で抱えるには荷が重いようなことを得てしまったが「他の人に聞かれてしまっては困る」という状況だ。
だから「誰にも言わないでね」を前置きして、誰かにその秘密伝えることになる。

秘密を聞かされた人はどうだろう。
ひょっとしたら、秘密を言った人と素直に共有できる内容もあるのかもしれない。
その一方で、図らずも他人の秘密を急に預かることになってしまうこともある。

ここが重要な点だ。

秘密を言った人は、解放されたくて「誰にも言わないでね」を付けて、バトンを渡す。
バトンを受け取った人はどうだろう。
ひょっとしたら、どこかでやはり解放されたくはならないのだろうか。
一人では荷が重くなりすぎることはないのだろうか。
しかし「誰にも言わないでね」と言われてしまったから、一人で抱えるしかなくなる、場合によっては、また違う誰かに「誰にも言わないでね」と伝えることになるのかもしれない。

解放されない思いは伝搬する。
だから、解放が目的の「誰にも言わないでね」のバトンは渡さないほうがいい。
目の前の相手を、先程までの自分と似たような思いにさせることがあるからだ。

では、秘密を聞いてもらいたいときはどうすればいいのか。
秘密をばらされてもいい覚悟をするか、もしくは話す前に「〇〇のことで、話を聴いてもらいたいことがあるが、あなたにだけしか話せない。それでも話してもいいか。」と聞いてみてはどうだろうか。

相手は話を聴く前に、少しの覚悟をする必要性を感じたうえで許可するか、もしくは断ることもできるからだ。

「誰にも言わないでね」のバトンは、渡した途端に身軽になれるが、受け取った途端に、もう誰にも渡すことのできない重荷に変わることがあるからこそ、伝えるときにも受け取るときにも「重荷の受け渡しをする覚悟」のような心構えが必要なのかもしれない。

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