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出会い

今日はちょっと朝から外出。

感染?

広がってるみたいだ。

ニュース見ないから、よくわからない・・・

特にイギリスからたくさんの観光客が来てるみたいなので、人混みには                             行かないけど、パラグアイ人の友人の美容室へ行った。           

約3ヶ月行ってないので、伸びてしまったから、身だしなみはきちんとしておかなくてはと気をつけている。

外にあまり出なくなっても、出たとしてマスクしてても、やっぱり、見た目って重要だ!


今日は私が一番だった。

私の髪に染料をつけるのが終わりそうな時に、一人の高齢の女性が、付き添いの女性と一緒に美容院に入ってきて、付き添いの人は高齢の女性に「後で迎えに来るからね。」と言って、帰っていった。

私が終わって、すぐ高齢の女性を染める番になった。

昨年の緊急事態宣言で、私もだけど、この人は高齢だし、もっと大変だったろうなと思いながら、たまに話に入りながら、美容師と話しているのを聞いていた。

(こちらでは知らない人と美容院で世間話や個人の話、たとえば、自分の抱えてる問題とかを話すのは普通)

その間、私を見て、「日本人の女性って、なんで、こんなに可愛いのかしら?」なんて言われて、嬉しくなってしまった。 笑

(あ、ここで、言っておきますが、私だけのことではない!日本人女性全体に渡って、可愛いらしいと言ってくださいました。本当にありがとうと日本人女性のみなさんを代表して伝えましたよ!)

私の洗髪をし、カットする前に、友人が「彼女を先に洗ってもいい?」と小さい声で私に聞くので、「もちろん」と答え、その女性を洗髪台に連れて行こうとしたら、

「あら、いいの?あの子が先なんじゃない?」

と、私を見て言うので、

「いいですよ。どうぞ!」

と私が言うと、

「ムーチャス・グラシアス!」と言われた。

私が先に譲っても、最近は心から感謝されているという気分になれないことが多かった。

「当たり前よね。」みたいに受け取れることがある。

けれど、彼女からは本物のムーチャス・グラシアスの気持ちをどっしりと受け取った。


失礼だと思いながら、年齢を聞くと、・・・・

・・・・・何と91歳!!

 ヘルプが必要だけれど、歩くことが出来て、身体が丈夫で、美容院に来て、普通の話が出来る。

なんて素晴らしいことなんだろう。

そして、

彼女の話を聞いてたら、                                スペイン内戦(1936年から1939年まで)で、ロシアに連れて行かれ、彼女はロシアの反対政党の人に運よく助けられ、スペインに戻って来れたけれど、16歳だったお兄さんはロシアで殺されてしまったのだそうだ。

お兄さんは、スターリンの大粛清に巻き込まれてしまったようだ。スターリンも人間とは思えないような人間だったから。

逢坂剛のスペインのことが書いてある本で、スペインとロシアとの近代史がわかるかも。だけど、「イベリアの雷鳴」だったか、「遠ざかる祖国」もだったか、すべての本が実家にあって、よく覚えていない。直木賞をとった「カディスの赤い星」か?・・・関係ないけど、彼の「百舌」関係の作品はスリル万点で怖かった。ご参考まで。)


話を戻して・・・

老人ホ-ムや病院等であんなにたくさんの高齢者がウイルスで亡くなったのに、歴史上そんなに大変な思いをした人と今日出会えて、話すことが出来、私はかなり感動した。

彼女の髪の毛を染めるのは終わり、今度は手や足の爪のケアをしていたので、私が帰るとき、こちらの習慣である挨拶が出来なかった代わりに、私は合掌して、「こんな時でも、まだ元気で長生きしてください」って思いながら、「アスタ・プロント(HASTA PRONTO すぐまた近いうちに会いましょう)暮々も身体に気をつけて下さいね。」と言って、美容院を出て行った。

彼女の兄弟は亡くなったお兄さんを入れて、4人で、ひ孫は今17人。

もっと色々と細かく話を聞きたかった・・・

私は今日の午後に予定があったので、早く家に帰らなければならなかったのが残念だった。

当時はスペイン内線と言って、人が敵である醜い戦いと、今は見えない敵との戦い。

人と人との狂った戦争から生き延びることが出来て、またこのような戦いの経験をしている何の罪のない人をウイルスからどんなことをしてでも守ってあげて欲しい。

今日はこんなに貴重な人と出会えて、とてもありがたく、また、感謝している。

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