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地下鉄記念日


気がつけば朝晩はだいぶ気温が下がり
今日から10月になった。
町の店屋のショーウィンドーも
秋の装いである。

娘と夫が2泊3日でパリに行ったので
ものすごく久しぶりに
ひとり暮らしの週末となった。


パリに着いたと連絡あり。向こうに凱旋門が見える

仕事をして夜帰ってきて
食事ができているというのはありがたいことなのだ。
出かける前に
スープや炒飯を大量に作っておいた。
これで2食はいける。
そのあとは
リゾットをまた多めに作った。

そもそも私は料理が得意ではないし
あまり好きではない。
ただ、食いしん坊だし
美容と健康のために
栄養バランスには結構気をつけているので
ちゃんとは食べる。
でもひとりで凝ったものを作ろうなんて
全然思わない。
私が日本にいる間に
見栄えの良いものを作って
せっせと写真を送ってくる夫とは大違いだ。

さてこの父娘のパリ旅行は
娘のピアノ修行のためだった。
昨年音楽学校を開いた友人から
声をかけてもらい
フランス音楽で有名な青柳いづみこ先生の
マスタークラスを受けることになっていたのだ。


青柳いづみこ先生といえばドビュッシーの研究家、
文筆家としても名高く
そして娘の通うマルセイユ音楽院に
留学されていたことでも知られている。
マルセイユ音楽院の名が日本で
聞いたことある!と言われるのも
青柳先生のおかげではないだろうか。

そしてマスタークラスの前日には
フランスの誇る美人天才ピアニスト
クレール・マリー・ルゲ女史にも
ご縁があって
ピアノを聞いていただけることになっていた。


パリではノルマンディバカンスも一緒に過ごした
友人家族の家にお世話になり
ピアノ修行に感動し、美味しい料理をいただき
贅沢な週末を過ごしたようだ。

そして感動がもうひとつ。

パニック障害を持ち、交通機関には
一切乗らなくなっていた夫が
18年ぶりに地下鉄に乗ったのだ!!


田舎暮らしでは車生活なので
移動の不自由は感じないけれど
いろいろと思うところあり
半年前から催眠療法に通っている。
その効果を大きく感じられて
ずいぶん自信を得たようだ。
娘も、付き合ってくれた友人達も
皆とても喜んでいた。
送られてきた
パリの地下鉄のホームや車内の写真に
胸が熱くなった。 

娘も夫も新しい一歩を踏み出した週末、

一方で私はひとりなのを理由に
Netflixで日本のドラマを見始めたら
止まらなくなり、
2日でほぼ1シーズン見てしまった‥

いいのいいの、時には立ち止まるのも大切よね。









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