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おつかれランドセル

5年前に送られてきたランドセルの出番も
最後となった。
一足先に日本に行くため、
クラスメイトたちより早めに
夏休みに突入した。
担任の先生にお世話になったお礼をと
学校へ行くと
娘が友達に囲まれて頬を染めながら教室から出てきた。



幼稚園と小学校を合わせて150人くらいの
小さな学校で
娘はたくさんのことを学んだ。

初めて幼稚園に見学に行った日や
ママと離れたくないと泣いていた年少さん

体より大きいランドセルを背負って
誇らしそうに登校していた1年生


友達と喧嘩をして帰ってきた日


遠足や課外授業

計算、作文、詩の暗唱

いつの間にかランドセルは
ピッタリのサイズになり
傷が付きクタクタになっていた。


最高学年の5年生になった日、
あなた同じ鞄をずっと使っているね、えらい!
その日から担任になった先生に褒められたそうだ。

先生方が
担当してない別の学年の子のことも
よく見ていてくれるんだなあと
私も感動したのだった。

我が家は学校と同じ道にあり
通学時間は30秒という距離。
洗濯物を干しながら
休み時間に遊ぶ子供たちの声を聞き
娘も走り回っているかなとよく思った。

そんな日々が昨日、
あっけなく終わってしまった。

しかも娘はピアノの勉強を優先させるために
中学はホームスクールに決定しているので、
9月からは学校には行かない。

家族や先生と何度も話し合いを重ねて決め
本人も「楽しみ!」と言っているものの、
ひとつの居場所を失う感覚は拭われないだろう。

友達の進学先も公立や私立と様々だ。
この頃は子供用のチャットアプリグループで
毎日メッセージを送りあっているので
このまま繋がっていられることを願う。

音楽を通して新しい関係も築いていくだろう。

担任の先生が
「大丈夫でしょう、
彼女は非常に社交的です」
と力強く
言ってくださり、励まされた。

厳しい道を選んで
犠牲にするものが多くとも
なるべくなら
子供時代の思い出もたくさん作って欲しい。

そう思うのは欲張りだろうか。

しかしなんと恵まれた幼少期だったことか。
感謝がやまない。


1年生の娘を描いた日、懐かしい







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