逮捕から拘束されるまで

なんとなく穏やかに過ごさせて貰ってる連休。

元カレの家に居ると、精神的に和む。

でも起きるといつも汗びっしょり。

昨日も、亡くなった彼を夢に見た。夢の中でさえ、彼が逝ってしまった哀しみに襲われた。

レクサプロは飲まない。

その日のためにとっておく。

暇を持て余して、ふと、誰かが必要とするかもしれない、あたしの黒い記憶を、書こうと思った。

逮捕される時の現実。
女子の留置場。
逮捕され、取り調べを受ける間そこに拘束される。あたしは、拘置所には行ったことがない。

2度の逮捕で、東京の留置場と、田舎の留置場に入れられた。

あとで調べると、圧倒的に情報がない。
誰も明るみにはしないよな、そりゃ。

初めて逮捕されたのは、職質だった。

自分で罪を自白して、近くの警察署に連れて行かれた。

逮捕状が出るまで8時間くらい取り調べを受けて、とにかく帰さないように拘束された。
任意だから、本当は帰れるんだけどね。
ちなみに食事は自腹。

2度目の時は、朝、警察が家に来た。
会社に連絡すらできなくて、そのまま家宅捜査。
彼が初出勤の日だったのに、出勤させてあげられなかった。
そして取り調べのために警察に連れて行かれた。
そして逮捕状が出るまでの4時間くらい取り調べを受けた。

でも2回目の時は、実際に一旦家に帰った。
死んだ彼がずっと家で私のことを待ってた。
まず煙草を吸って、親に電話して、謝った。
会社には彼から連絡して貰った。

そして短い残された時間で、彼に秘密にしてた過去の犯罪を彼に打ち明けて、本当に迷惑かけてごめんって、別れを告げた。

でも、彼は待ってるって言ってくれた。

30分くらいで警察がまた家に来て、逮捕状出たと言われ、逮捕。
そのまま、名古屋から新潟まで連れて行かれた。
20時頃逮捕され、新潟の警察署の留置場に着いたのが朝5時。
ロングドライブの間、あたしはずっと寝てたらしい。
留置場に入って、再逮捕の再逮捕で2ヶ月。
やっと入った一部上場企業も辞めざるを得なくなり、家も引き払うしかなくなって、夢も希望も
全て失った。
その仕事のために、38でできた赤ちゃんも諦めたのに。
自業自得、因果応報。
でも、そんなふうに思える筈もなくて、自殺する方法ばっかり考えてた。
毎日毎日、ずっと取り調べで過呼吸まで起こす日々。親を泣かせたの、何回目だろう。

留置場は、自殺できない。
ドアとか全て取っ手がないし、タオルや紐を隠して持ってても引っ掛けられる角がない。
金網は目が細かすぎて紐すら通せない。
ペンを使う時はずっと監視されてる。
布団はなくて毛布しか支給されないし、毛布も就寝時しかもらえない。
昼間は、カーペットに横になるだけ。
音は食事と就寝前のラジオだけ。
他人に触れちゃいけない。
だから、殺して貰うこともできない。

あたしは、針と靴紐を隠し持ってた。
拘置所では安定剤を溜めた。
勿論懲罰になった。

留置場で自殺してニュースになったけど、相当の計画性と覚悟がないと死ねないんだよね。
死ぬなら、刑務所の方がずっとチャンスがある。

書いて公開まで2年かかった記事。




サポート頂けると幸いです。彼が自殺した部屋の損害賠償費用に充てさせていただきます。m(_ _)m