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起業家・経営者の心理的安全性はどうやって作れる?①


心理的安全性とは

自分の意見や気持ちを安心して表現できる状態のことを意味し、一般的にその主語は、組織の一員、会社員などになることが多いかと思います。

では、その組織や会社を作っていく、起業家・経営者自身は、どのように自身の心理的安全性を確保していくのか?

ここでの意味合いとしては、
安心して経営ができる、事業開発やその推進ができる状態、と定義したいと思います。

そもそもなぜ不安になるか?自分のリスクの許容範囲は?


そもそも、なぜ安心できない、つまり不安な状況になるか?というと、
起業をする・経営するというのは、多かれ少なかれリスクを負っているからだと思います。

自分が負える/許容できるリスクはどの程度なのか?
具体的に言語化していくことが、何か挑戦する際に大切だと思います。

(と、リスクを顧みずに試行錯誤しまくることになる、過去の自分に伝えたい。笑)

例えば…
・会社員を辞めて起業したことで安定的な収入がなくなる(一時的に0になる)リスク
・お金と時間をかけて新しい商品・サービス開発を試みたけど、様々な理由でローンチに至らない(結果、一円の売り上げにもならない)リスク
・売上が計画通りに上がらず、資金繰りが悪化するリスク
・取引先との契約・決め事に不備があり不利益を被る(また負わせてしまう)リスク
・病気などで自分が働けなくなり事業継続が難しくなるリスク
など、多岐にわたって色々あります。

日々あらゆるリスクと向き合い、ストレスに晒されている環境の中で、どのように自身の心理的安全性を守りながら、事業を前進させていけるか?ビジョンを掲げチームを引っ張っていけるか?

特に、社会課題の解決を目指す、長期的に取り組んでいく事業においては特に大事なテーマだと思います。

一人起業でも作れる、心理的安全性

最初から経営メンバー、運営メンバーがいれば、あらゆることを相談しながら進めることもできますが、
一人で起業した場合、なかなか相談相手がいないケースも多いかと思います。
また、メンバーはいるけど、経営の全部が見えているのが自分だけで、同じ目線で課題を他のメンバーと共有するのが難しいケースもあります。

私自身は一人起業から今はチームで事業に取り組んでいますが、この2年半で試行錯誤して行ってきた、心理的安全性高く事業に打ち込んでいくための、環境づくりの一部をシェアしたいと思います。
これから何かにチャレンジする人や、すでにチャレンジして孤軍奮闘する人に、少しでもお役に立てると嬉しいです。

その1  日々の働く環境:人と気軽に話したり協力して作業したりできるワークスペースを使う


起業した当初は、自宅で一人で作業することも多かったですが、不安な気持ちに陥って仕事がうまく手につかないこともしばしばありました。
でも、働く環境を変えるだけで、人との様々な対話やワークが生まれ、創造できるアイデアやコンセプト、プロダクト・サービスなどが、全く変わることを実感してきました。

Phnom Toi(プノントイ)創業当初は、週の半分くらいは里山NPOさんの木工工房で、商品試作や制作を自分でひたすらやっていました。NPOの他の木工メンバーの方々に何をどう作るかを相談したり、楽しくおしゃべりしたりしながら、手を動かす日々でした。Phnom Toiの初期の制作を委託させていただくこともあり、創業当初に一番お世話になっていました。

里山の麓にある木工工房
間伐材・端材を活かした商品制作の場

起業して約1年後には、出場したビジネスプランコンテストで、Wework賞をいただき、半年間全国のWeworkを無料で使わせていただきました。自宅でなくWeWorkで会議やPC作業をすることで、仕事の質もスピードも大きく変わりました。

WeWork御堂筋フロンティアの様子
一人での作業はもちろん、カジュアルなミーティングをするのにもとても良かった
Wework会議室にデザイナーさんをお呼びし商品試作や改良を集中的に行なうこともあった

全国各地で様々なビジネスコンテストやアクセラレーションプログラムがありますが、受賞特典でコワーキングスペースの半年/1年間の無料利用があるものも多いので、そのようなコンテストの特典はふんだんに活用するのが良いと思います。

このような感じで、創業1年目くらいは、里山での働く場、都会での働く場を持って、行ったり来たりしながら新しい価値作りに奔走していました。一人創業でも多くの人に協力してもらえる環境で、日々不安はありつつもある程度心理的安全性高く事業に取り組めたことに、あらためて心から感謝しています。

創業2年目には、大阪から東京へ拠点を移すことにし、登記場所でもあり、新たな働く場として、自治体(品川区)の創業支援センターを利用することにしました。

創業3年以内の個人/法人で、区の審査のうえ入居することができるコワーキング施設です。同じフェーズの起業家さんと日々お話しして励ましあったり、時には事業の相談に乗ってもらったり手伝ってもらったりと、周囲の人たちにいつも助けられています。
中小企業診断士さんが常駐しており毎月の1on1があって、また士業の方々へ無料相談もできるので、お困りごとはなんでも相談しています。

品川区の創業支援センター
キッチンスペース いつもお昼は誰かとおしゃべりしながら

日々の働く環境の重要性は、いくら強調してもしすぎることはないくらい、重要だと個人的に思います!!!
そして、事務所用にオフィスを借りる固定費の余裕がなかなか無い‥という方でも、上記のように行政の創業支援施設を活用したり、ビジコンの特典を活用したり、また民間のコワーキングスペースでも単発利用で必要な時だけ利用することで、あまりコストをかけなくても心理的安全性の高い働く環境作りができると思います。
※比較的都市部の方が上記のような環境が充実している傾向がありますが、都市部でなくても地域を挙げて企業誘致をしている自治体だとワーケーション施設やコワーキング施設が充実していることも多いので、調べてみると良いかもしれません。

その2 事業を応援してくれる人/協力してくれる人を見つける

その1で紹介した、働く環境づくりとも大きく関連していたのですが、事業を応援してくれる人/協力してくれる人を見つけるアクションも、自身の心理的安全性を高めることに繋がりますし、一人では出来ないことが出来るようになり、事業が加速化していきます。

私が創業時にやっていたことの一つとして、とにかく色んな人に事業のプレゼンをしに行っていました。
例えば、ブランドを立ち上げる・広めていくためには、デザインやクリエイティブ系の力が必須だったため、関西でクリエイター・起業家をマッチングしている行政の施設MEBICさんで、クリエイター募集!のプレゼンをさせていただきました。

クリエイターさんに向けてのプレゼンの様子 (顔が怖い笑)

そしてプロダクトのローンチ後すぐに、関西の女性起業家ビジネスプラン発表会LED関西にエントリーしました。幸運なことにファイナリストに選んでいただき、9社の企業さんからサポーター賞をいただきました。

ビジネスプラン発表会LED関西の様子

創業当初は想定外の困難の連続で、不安な気持ちを常に抱えていましたが、こうして多くの人に知っていただき、なんでも課題を共有できる環境や仲間が徐々に出来ていきました。

長くなってしまったので、その2に続きます。。。!!(近日公開予定)

▼森林・里山の新たな価値を作り届けるライフスタイルブランドPhnom Toi(プノントイ) のサイトはこちら


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