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JICA海外協力隊:出国直前に子宮頸がん検診で異常が見つかった話

JICA海外協力隊への派遣・参加を目前にして、
私は子宮頸がん検診にて異常が出ました。
今まで検診も受けていて、ワクチンも受けていて…
まさかの結果だったのでびっくりしましたし、
派遣が中止になったらと考えると…しばらく眠れなかった日々が続きました。

その時どうしたか、その後どうなったか、
同じ境遇になる人も多いと聞いたので
記憶が鮮明なうちに記録しておこうと思います。

子宮頸がんとは

ヒトパピローマウイルス(HPV)というウイルスへの持続感染によりかかる癌のこと。
HPVは性交渉により感染するものですが、コンドームでは完全に予防できず
性交渉経験のある日本人女性の8割強が一生に一度は感染すると言われています。
そう、珍しくない身近なウイルス。
HPVは100種類程度あり、そのうち数種類が細胞変異しやすいハイリスクと言われています。
感染してしばらく経過し細胞が変異し、
その後、数ヶ月〜数年を経て癌化していきます。
多くの人が、自分の免疫で感染しても変異する前に治りますし、
変異しても治ります。

現在日本では、
・HPVワクチンの接種
・2年に1度の子宮頸がん検診
にてHPVへの感染を防いだり、癌化する前に早期発見することができます。

私の場合

・経過について

高校生のときに、HPVワクチン(2価)を打っていました。
私の場合、ピルを飲んでいたので、欠かさず毎年夏に頸がん検診を受けていました。
協力隊参加の前年度、区からのクーポンも来ていたので、
夏は、通常の検診受診(細胞診)、 冬は、区のクーポンで検診受診(細胞診)
両方とも「所見なし」でした。
2024年4月〜訓練所入所し、6月に退所。
8月に出国を控え、2年間検診が受けられなくなるので
訓練所退所後、東京の主治医のもとで、6/28に検診(細胞診)を受けました。
しばらくして返ってきた結果は「ASC-US」。異常所見でした。
できる予防はしていたし、毎年検診も受けていたので
正直驚いたとともに、大号泣でした。
7月17日まで彼の出身国アメリカに滞在していたため、
国際電話で結果を聞き、主治医からは
「現時点でHPV検査はしてもしなくてもフォローの方針は変わらないので、半年に一度、細胞診してくれればいいよ〜全世界メジャーな検査だから派遣国でもうけれるはず」と軽い返答でした。

子宮頸がんについての診断ガイドラインやクリニックのHP、色んなブログを拝見したり、SNSで経験者に相談をしました。
JICA的にもHPV検査は必要と言われそうだったので
実家近くで検査ができるクリニックを探し始めました。
帰国とともに東京のクリニックで結果を受け取って、新規傷病報告書をJICAに速攻提出し報告。
アメリカ滞在中に予約を済ませていた地元のクリニックにて、
帰国翌日にHPV検査を受けに行きました。
同時に、JICAからは、新規傷病や既往の治療中/経過観察中の疾患に関して、
指定の様式の医師の診断書を要求されると知っていたので、
まだ検査の結果は出ていませんでしたが、
すぐに作成してもらえるように、診断書の様式をクリニックに渡しておきました。
後日JICAからは、案の定HPV検査の有無について聞かれ、受けるように指示がありました。

地元のクリニックからは、
やはりガイドライン上HPV検査が必要で、
・ハイリスクHPV陰性であれば年に1回の検査でよし
・ハイリスクHPV陽性であれば組織検査を実施した上で、半年に1回の検査が必要
と説明を受けました。
私の出国は8/6。
HPV検査も組織検査も検査結果がわかるまでに1週間はかかると言われていたので、出国には間に合わないだろうと思っていました。
しかし7/23、1週間待たずにクリニックから陽性の結果連絡。
2価のワクチンを受けていたからか、最もハイリスクな2種類のウイルスではなく、その他のハイリスクウイルスが陽性でした。
出国の時期についてクリニックに伝えていたので、急いで組織検査を回し、次の検査を早めに受けれるように調整してくださいました。
結果、組織検査もその日のうちに実施しその1週間後に検査結果が判明。

JICAからはやり取りの間で
・派遣国の事務所に問い合わせ中だが、任国での検査が受けられない場合は派遣は難しい可能性もあること
・検査結果や進捗によっては派遣が遅れる可能性があること
を伝えられており、
かなり不安でいっぱいでした。
と同時に、必ず派遣国でも検査は受けれるだろうと信じて
派遣国首都内の私立病院に片っ端から検査実施の可否を問い合わせました。
結果、いくつかの医療機関から早急に返信があり、
やり取りした結果、JICA在外事務所の回答を待たずに検査ができることを把握できました。

結果、
幸い派遣国でも検査は受けれるということで、
派遣後も半年ごとに検査が必要で、
万が一悪化し、組織検査が必要な場合は一時帰国になりますが、
8/6の出国に間に合うことができました。

・彼の反応と家族からの偏見
私の彼は幸い理解があり、とても心配してくれたとともに、
逆に自分がうつしていたらごめんと話してくれました。

私が高校生の時、子宮頸がんワクチンが始まりました。
残念なことに、子宮頸がんの公費適用は私の一つ下の学年から。
その時自費ででも接種させてくれた母に感謝しています。
しかし、今回の検診結果について相談した母は、性交渉により感染する病気と知った途端、
かなりの偏見でした。
子宮頸がんに罹患し家族からの偏見を受けた人のブログを送り付け
読んでもらってからは、何も言ってこなくなりました。

子宮頸がんは誰もがなりうる病気。
正しい病気の理解が進み、偏見のない世の中になってほしいと心から思います。
強いて言うなら、男性も女性も、ワクチンを打ってほしいと心から思っています。

これから派遣になる人へ

・出国前に検診を必ず受けてほしい
自分の健康は本当に大切。何にも変えられない。
 訓練所でも話がありますが、活動より何より健康が大事です。
 必ず自分の体を知った上で、気持ちよく出国してほしいです。

万が一出国直前に新規傷病が発生したら…時間との戦い!
(特に子宮頸がんの場合)
・速攻新規傷病報告を。
・JICAからの指示も大事だが、先回りして調べたり、行動を。
 JICA本部は週に決められた日しか出勤しない勤務医の判断をもって方針を  決定します
 =JICAからの方針決定や追加検査実施の指示には時間がかかります。
 JICAからの指示を待ってから動いていては、
 かなり時間がかかってしまうので、
 自分で先回りしたり今後の流れを医師と事前に相談して、
 早めに行動することをお勧めします。

さいごに

ブログから連絡させていただいた以前派遣前に子宮頸がん検診にて所見ありだった方、地元のクリニック、多くの方の協力を経て、
私は、派遣遅れることなく出国することができました。

私が相談させていただいた方も言っていました。
その方も、多数の方から相談を受けているようで、
みなさん必ず派遣はできていること。
ただ、派遣は遅れていると。

もし、同じ境遇の方がいらっしゃったら、
このブログが参考になれば嬉しいです。
何かありましたら、InstagramのDMでご連絡ください。

Zikomo kwambili! Tizaonana!(thank you! see you!)

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