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どうして親に翻弄されてしまうのか(アルコール依存の父)

なんだか辛気臭い話になるのですが、誰かの慰めになればと書いています。

家族に受けた精神的な暴力のせいで、子供はいつも苦労します。
父はアルコール依存でした。
もう父は亡くなりましたが、やはりずっと影響を受けていると感じるのです。

もう、45年も前のことです。
殴られたりすることはありませんでしたが、お酒を飲んで理不尽なことでよく怒られました。
落書きをしたからといって、教科書を破る。
鉛筆削りでほとんどの鉛筆を短くされる。
私は何がそんなに頭にくることなのか、訳もわからず怯えていました。
今でも大きな音や声が怖いと思ってしまいます。

祖母や母がいれば止めてくれましたが、その2人がいないとき、竹刀を持ち出して
私と妹を睨みつけ、私たちは怯えていました。
叩かれることはなかったのですが、はやく祖母か母に帰ってきてほしいと願っていました。

祖母や母が亡くなり、アルコール依存の父を入院させて安心していても、連絡があり、あれを買ってこい、服を持ってこいと何かしらで呼びつけられ、なにかひとつでも足りないと「まったく!」「これだから」と言われる。
そう言われると自分が悪いのかと自己嫌悪に陥ってしまったり。

私は20歳を過ぎた頃から、早く父が亡くなればいいと思っていました。
でも、どれだけお酒を飲んで倒れて、何度救急車に運ばれても、多臓器不全で危篤になっても持ち直す。
あの気力と強い体はなんだったのでしょうか。さすがは昭和1桁、だったのかもしれません。

私が不安神経症からうつ病になり、パニック発作になって精神科にかかるようになって医師から言われたことは、アルコール依存の親のもとで育った子供は精神的に病んでしまうことが多いとのこと。

でも、私はアルコール依存に対する理解が浅かったため、父が何度倒れて病院に運ばれても、退院してから、お酒を飲むことを理解できませんでした。
あれだけ辛い思いをしたのに、どうしてまた飲むのか理解できない、といった具合です。
最後までアルコール依存はそういう病気なのだ、と思えませんでした。

私が通っている精神科はアルコール依存症の専門の医師なので、家族同士の話し合いに出てみればと何度か勧められ数回通ったのですが、どうして私が父を理解しなくてはならないのか、と行かなくなりました。

今は私を縛る父の存在はありませんが、私が不安神経症になったのは、そういう父だったからかもしれないと思ったり......。

今もどれだけの人が依存症に悩み、周囲の人が巻き込まれているのかと思います。

私は今60歳で、昔の自分から見ると60歳はもう初老で、確かに見た目はそうですが、何かで不安になってしまうとき、中学生の頃の気持ちのようだと感じます。
そんな自分を変えたいです。

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