見出し画像

内容を引き立てる話し方:間合いと速さのバランス

セミナー、講演の依頼から、話す速さについて
セミナーの依頼は、今後の仕事につながる可能性があり、非常に重要な営業機会です。今回は、内容だけでなく、話す速さについてお話ししたいと思います。多くの場合、依頼は2時間から長くても3時間です。企業によって求められる内容は異なるかもしれませんが、緊張すると話すスピードが速くなりがちです。そこで今回は、内容だけでなく、話す速さについてお話ししたいと思います。

アナウンサーとの比較
一般的に、アナウンサーは30分で約9,000文字話すとされています。通常の会話では、3,900〜4,000文字です。これからも分かるように、アナウンサーは非常に速く話す技術を持っています。私の場合、話す速さは7,000〜8,000文字で、緊張すると8,000文字近くになります。30分で8,000文字話すと仮定すると、2時間では24,000文字が必要です。パワーポイントを使用する場合は、30分約10,000文字になるため、合計で30,000文字程度が必要です。これを準備しておかないと、早く終わってしまうか、緊張で一部を飛ばしてしまうこともありました。最初は、講演の内容をすべて暗記していましたが、それは躍動感のない話になりがちだったのです。
そこで何度も録音して、自分の間や息継ぎを確認し、自然なテンポで話せるように練習するようにしたのです。

話す速さの調整とフレーズの重要性
内容はもちろん重要ですが、話す速さや間の取り方も同様に大切です。速く話すと、聞き手が内容を理解しにくくなります。自分が速く話しがちだと感じたら、要点を何度か繰り返すことで、聞き手が理解しやすくなります。
次に「間の取り方」についてです。
絶え間なく話すのは、聞き手にとって聞きづらいものです。「間」は非常に大切で、ピアノ演奏のフレーズのように話のリズムに影響します。

例えば、童謡「春が来た」では、次のようなフレーズ構成があります。



はるがきた。2つのフレーズ

「はるがきた、はるがきた」(1つ目のフレーズ)から「やまにきた」(次のフレーズ)へ進む際、息抜きの長さによって、聞き手の印象は大きく変わります。フレーズ間で少し間をあけることで、演奏や話に深みが生まれます。息抜きの長さを調整することで、自然な間合いが生まれます。テクニックがあっても間が下手では、心地よい話や演奏にはつながりません。


間の取り方の違い

この「間」を取る方法として、鼻で息を吸うか、口で息を吸うかによって、間の取り方が異なります。

  • 鼻で息を吸う:より自然で穏やかな間を作り出します。音楽が滑らかに続く印象を与えます。

  • 口で息を吸う:より明確で強調された間を作り出します。次のフレーズへの切り替えがはっきりと感じられます。
    長く息抜きをした方がいい場合、それが出来た時は、不思議と自然な間合いが生まれるのです。間合いのヘタな演奏は、どんなにテクニックがあって早く弾けても、心地の良い演奏につながらないのです。

話す速さと間の取り方が重要な理由
話す際にも、「間」を意識することが非常に重要です。これを考慮することで、聞き手にとって内容が非常にわかりやすくなります。
たとえば、一つの話が終わる際に息抜きを短くして次の内容に進むと、関連性のある流れが生まれます。一方、息抜きを長くして次の話題に進むと、話が変わるか、重要な事柄に移行することが聞き手に伝わります。
聞き手は無意識のうちに、関連性のある内容とそうでない内容を感じ取り、全体を把握する助けになります。
セミナーに限らず、話し方はすべてに影響します。間合いや話の流れを考えることで、クライアントへの印象に大きな影響を与えるのではないでしょうか。







この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?