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現代に生きる私たちも参考にしたい!渋沢栄一の思考が詰まった『論語と算盤』~前編~

第60作NHK大河ドラマ「青天を衝け」の主人公であり、2024年度から刷新される予定の1万円札の肖像画起用された人物である渋沢栄一。

渋沢栄一の略歴は以下です。

明冶・大正期の指導的大実業家。豪農の長男。一橋家に仕え、慶応3年(1867)パリ万国博覧会に出席する徳川昭武に随行し、欧州の産業、制度を見聞。明治2年(1869)新政府に出仕し、5年大蔵大丞となるが翌年退官して実業界に入る。第一国立銀行の総監役、頭取となった他、王子製紙、大阪紡績、東京瓦斯など多くの近代的企業の創立と発展に尽力した。『論語』を徳育の規範とし、「道徳経済合一説」を唱える。大正5年(1916)実業界から引退するが、その後も社会公共事業や国際親善に力を注いだ。明治33年男爵、大正9年子爵。

https://www.ndl.go.jp/portrait/datas/104.htmlより引用

本稿では、そんな渋沢栄一著の『論語と算盤』を読んでの学びをつらつらと記していこうと思います。こちらは全10章で構成されていますが、4章までの内容を踏まえたものになります。

1.処世と信条
この章では、渋沢栄一が『論語』の教訓に従って商売し、経済活動をしていくことを信条とすることを説いています。

-「ソロバンは『論語』によってできている。『論語』もまた、ソロバンの働きによって、本当の経済活動と結びついてくる。だからこそ『論語』とソロバンは、とてもかけ離れているように見えて、実はとても近いものである」

『論語と算盤』第1章 処世と信条より引用

渋沢は、政界から実業界に足を踏み入れるにあたって、どんな志で社会を生きていくにあたって思い至ったのが『論語』であったといいます。

どんな逆境がやってきたとしても、コツコツと挫けず勉強すること、調子が良いときも悪い時もいつも同じ心構えで道理を守り続けていくように心がけていくことの大切さを学びました!

2.立志と学問
この章では、仕事への心構えとして、「自ら箸をとる」ことと、「どんなに些細な仕事でも大きな仕事の一部ということを忘れない」ということに共感しました。

「自ら箸をとる」とは仕事を与えてもらうのではなく、自らつかみ取りにいくこと。本書では豊臣秀吉が織田信長の家臣だった時のエピソードを交えて、どんな小さな仕事でも自ら仕事を掴みとることによって、のちに大きな仕事を任されるようになるとされています。
仕事ができるようになるには、与えられるのを待つのではなく、自分から発案したりチャンスを掴んでいくべきですね!

また、「どんなに些細な仕事でも大きな仕事の一部ということを忘れない」ということについては、地味で小さな作業やタスクだったとしても、不平不満を言ったり、つまらないと思いながらやるのではなく、勤勉に忠実に誠意を込めて完全にやり遂げるべきということで、その通りだなと思ました。
1つ1つ丁寧にやり遂げることが信頼に繋がっていくのではないでしょうか。

3.常識と習慣
常識は「世間の考え方を理解し、物事をうまく処理できる能力」、習慣は、普段からよい習慣を身につけることが社会で生きていくためには大切なこと、また、知識は蓄積するだけでなく、実践し生涯学んではじめて満足できるレベルになる。

常識をもって、良い習慣を日常的に実践し、生涯学び努力しつづけることが大事なんです!

4.仁義と富貴
富は正しい活動によって手に入れるべきもの、また稼いだお金を貯めこんだり極端に節約するのではなく、社会の経済活動を促すためにも、稼いだら正しく支出していく。

お金を大切にできるかどうかは扱う人次第。

-「いまの若い人たちは、金づかいの荒い人間にならないよう努力するのと同時に、守銭奴にならないよう注意すべきなのである。」

『論語と算盤』第4章 処世と信条より引用


以上、第1章~第4章までの学びでした!


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