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【BTALKS #03】長谷川技「しぶとさを見てほしい」

参加してるオンラインサロンのメディア「BTalks」のインタビューレビュー。#1熊谷選手#2大塚選手に続き、川崎ブレイブサンダースから長谷川技選手へのインタビューの感想を綴ります。付き合いの長い篠山選手の例えはちょっと独特だけど…うなずけます!

【BTALKS #03】長谷川技選手

この動画を見て最初に思ったことといえば「こんなに笑って取材受けるんだ…」ということだった。ノーカット版では計35分のインタビュー動画が見られるのだが、終始笑顔の長谷川選手を見ることができた。試合中の常に動じない、寡黙なキャラクターとは一味違う長谷川選手を覗くことができるのも長尺で動画を回してるBTalksならではの楽しめるポイントだと思う。

オールラウンダーからディフェンダーへ

長谷川選手といえば言わずと知れたリーグ屈指のディフェンダー。相手チームの1~4番のエースには長谷川選手がマッチアップするのが川崎のセオリーだ。それがたとえ外国籍選手でも長谷川選手にとっては驚くようなことではない。しかし学生時代はどちらかというと身体能力や走力を生かしたオールラウンダーだったように思う。いつからディフェンスに注目されるようになったんだろうか。

川崎に入ってからディフェンスがいいと言われるようになって、相手のエースを抑えられるようになりました。そこからディフェンダーと言われるように。川崎には点が取れる選手がたくさんいるので、それだったら自分は何をするべきか?と思ってディフェンスをやるしかないと思った。

ディフェンスを上手くするためには「基礎をしっかりやること」で、点を取らせないためには「ボール持たせないこと」。
当然と言えば当然なことで、ただそれを遂行し続けるのが難しいのがバスケットボールなのだが、長谷川選手にとってディフェンスがうまくなるポイントはそれ以外ないそうだ。

注目してほしい部分は「しぶとさ」ですね。いかにタフにやり続けるか…僕の場合ほぼほぼファウルだと思うんですけどね(笑)そこは審判と相談しながらやってます。

「昆布だし」のような存在

長谷川選手のディフェンスはお世辞にも派手なプレーとは言えない。それゆえにクラブの撮影担当が長谷川選手のハイライトをまとめることが難しいというのだ。
たしかにわかりやすいスティールやブロックショットがあればその場面をまとめられるが、長谷川選手の場合はオフボールのディフェンスや、ヘルプ時のポジションと体の向き、スクリーンをかわしてチェイスしていく体の使い方、ボールマンへのハンドワークの上手さなど。たしかに相当バスケを見てたり、経験していないと気づけないかもしれない。

このレビューで私が長谷川選手のこういうシーンが上手いところだ!と説明しようと必死にSNS上を探してみたものの、やはりその手のプレーを探しだすことはできなかった。
次回の試合ではついボールに目がいきがちなところを、長谷川選手のオフボールディフェンスに注目してほしいと思う。

篠山選手はそんな存在を「昆布だし」のようだと表現した。

――いると当たり前だけど、いないときにその重要さに気づく。

この篠山選手からの言葉を長谷川選手に伝えたとき、動画内で一番顔が緩むのが微笑ましかった。

えー!うれしいじゃん!

優勝だけじゃなくファンを楽しませるプレーがしたい

このインタビュー動画を見て、私が感じたのは長谷川選手の”素直さ”だ。バスケエリートの話も、自身のセンスがある話も、謙遜することなくあっけらかんと話していてとても小気味良い。だからこそでてくる言葉にはぐっと引き込まれるものがある。そこも魅力のひとつだと感じた。

元々コロナ禍によりチームで準備する期間をとれなかったのに加え、シーズン序盤からマティアス・カルファニ選手、ジョーダン・ヒース選手と続けて外国籍選手の怪我による離脱が重なった。
さらに自身も怪我で1ヶ月ほど試合にでれない期間があり、川崎はシーズン折り返しの30試合を終えた段階で東地区の下位グループにいる状況だ。

それでも長谷川選手から力強い言葉があった。このコロナ禍で意識の変化があったそうだ。

優勝はもちろん。ただコロナ禍で意識が変わった。いままでは優勝以外の目標はなかったけど「川崎の試合を見に行ってよかった」という言葉を聞きたいと思うようになった。そう思ってくれる人のためにバスケをやりたいという気持ちです。

ファンも優勝まちがいなしと思っていた矢先の昨シーズンの中止。今年こそはと願う一方で、改めて川崎のバスケがあるから明日を頑張れると気づかされたファンも少なくないはずだ。

ファンを楽しませるという次の目標を持った長谷川選手。持ち前の”しぶとさ”で巻き返しなるか――。川崎の最後まで戦う姿を見届けよう。

▼インタビューノーカットver.が見れる「BTalks」プランはこちら

さいごに。この手の類に漏れがちな長谷川選手。リーグやメディアはここでも黒子にしないでぜひ光を当ててほしい!

写真提供:BTalks

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