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【学校創り日誌8】学校創りもやっぱりビジネス

まだ色々書かなきゃいけないことを書いてない・・・
もはや記録というより記憶…(笑)
でも、大事な話なので、ちょっと遡りつつ書きます。


2023年5月:ビジネス目線からの助言

私が「学校を創りたい!」とnoteに宣言してから、
まずは数人の友人知人にこの話をしてみました。
そのうち1人(仮名:めーちゃん)が相談に乗ってくれることになり、
現状(2023年5月、GW現在)できていること、調べられたことについて聞いてくれることなりました。

めーちゃんは一般企業で働いていた経験があり、現在は海外で語学留学中。
彼女は私が持っていない「ビジネスの目」を持っている人材です。
そんな彼女が私のアイディアを聞いてまず感じたこと。
それは、どんな顧客層(入学者)を想定しているのか明確にすることでした。

課題1:「ニーズ分析」

「まずは、市場にどんなニーズがあるのか調べるんだよ!」
とめーちゃん。
「えええええ、ニーズってどうやって調べるのよーーー」
と私。(ぉぃ)

今できることはとりあえず、データからわかるものを集めようと、
秦野市の人口データや学校数、外国籍住民の統計などを調べました。

秦野市内の人口

まず、秦野市内の人口についてです。
5月に調べたデータから詳細は変わったので7月1日現在のものを出しますが、概ね傾向は大きく変わっていないと思います。

秦野市 地区別年齢別人口集計(全体)を参考に筆者作成 


秦野市全体の人口を100%とするなら、年少者人口(0歳から中学生くらいまで)は全体の10.48%。すっくな!!!!
高校生は大人と同じ区分に入れられてしまっているのでわかりにくいのですが、学齢期2(中学生程度)と学齢期3(高校生程度)の人数に比べて、学齢期1(小学校程度)が6年分も人数入れてあるのに1000人以上少ないんですよね。
秦野市の「地区別年齢別人口集計」(令和5年7月)では、年齢ごとの人数も公開になっています。
年齢別に見ても・・・うわ~あ、見事にちょっとずつ減ってる・・・ザワッ)
これだけ見ると、本気で子どもを含んだ移住に頼らないと子どもを市場にしたところで母数少なすぎて存続さえ危ぶまれるのでは…という感じ。
これはビジネスプランに大きく影響しそうです。

秦野市の外国籍人口について

続いて、外国籍人口について。
これは市の統計資料ではなく、県がまとめているようなので、県内の傾向とともに見ていきましょう。

2023年1月1日調査時点の神奈川県内の外国人人口の推移

コロナ禍挟んだ割には結構いるな!!!というのが私の感想です。
というのも、私の勤務校(都内某区)ではコロナ禍の3年間で明らかに外国籍児童が減ったからです。みんな自国に帰ってしまったり、一時帰国から戻れなくなり、もう戻らない選択をしたり、日本のコロナ対応に愛想を尽かして転校してしまったり、色々でしたが、とにかく体感ではごっそり減った印象でした。

でも、神奈川県ではあまり減っていないんだとしたら…
「外国籍」の中身によっては一時的な出稼ぎの人よりも長期間の滞在(永住も含めて)を前提に住んでいる人も多いんじゃないかな…。ポジティブに考えれば、神奈川には外国籍の人たちが長く住む魅力やメリットが何かあるんじゃないか…。それとも、コロナの別の側面の事情から帰れなかったか…。
なんにせよ、県としてはまだ開拓できるところがありそうな気がします。

では、秦野市を具体的に見てみるとどうでしょう。

市(区)町村別主要国・地域別外国人数より抜粋

細長っっっ!!!!!(笑)
と、笑いましたが、実は神奈川県の統計では13か国+その他が掲載されていて、東京では上位10か国+その他までしか掲載されていないんです。
ここから考えたのは、神奈川県の外国籍人口は国籍の多様化が特徴として挙げられるという点です。数値として、上位に入らない国籍に関してはかなり分散しているのかなと思いました。それだけ多様性があるのではと。

そして、神奈川県は更に主要6か国に焦点を当てたデータも出しています。

県内外国人統計「外国人数、国・地域数、外国人上位5国・地域数などの推移」より抜粋
県内外国人統計「外国人数、国・地域数、外国人上位5国・地域数などの推移」より抜粋

中国人増えてるー!!!・・・ってあれ?韓国人は減ってる…?
これはもしや在日の方の数も影響しているのかなとか、ちょっと勝手な予想もしてみましたが、登録者数の推移を見ても、構成比の推移を見ても、注目すべきはベトナムやネパール国籍が上位を占め始めている点でしょう。

さて、これを参考に秦野市版を作ってみました。

県内外国人統計を参考に筆者作成


県内外国人統計を参考に筆者作成

わーーーーーグラフ作るのって難しっ!

で、私はこの統計をみて確信したことがあるのです。
「英語」が母語の国、ほぼ無くねっ!?!?!
見てわかる通り、構成比の半数以上を占めているのがアジア、次いで南アメリカの国々なのです。

外国籍人口を見て考えた「外国語学習」

日本では、2020年4月から小学校で英語が必修化されましたね。
でも、確か学習指導要領は「外国語活動・外国語編」となってるわけです。
これについては私は専門外なのでちゃんと指導要領読み直さなきゃと思っているのですが、背景にはグローバル化だったり、日本も世界で活躍できる人材を育てよう!的な考えがあったからだったように思います。だから英語英語って。でも、私は兼ねてからずっと、「日本人は絶対英語から外国語学習始めない方が楽しく言葉を勉強できる!」と思ってきました。
だって、子どもたちの生活環境にリアルな英語ってどれくらい必要?
テレビとかYoutubeとかゲームとか、現実世界で存在してるのってほぼ限られた環境だし。
英語より、スーパーや公園、道端で聞こえてくる生きた外国語がある。あれは、何語?知ってる?私はずっと気になってた。秦野市で生きてて、英語なんか聞こえてきたことほぼない。
(※もちろん、英語は世界共通語として必須だというのも身をもって実感してるので、無駄だとは言わない。英語教育を否定したいわけじゃない。)

と、思っていたことに確信をもって鼻息荒くしていたら、こんな論文を書いていた先生がいたのでご紹介します。
「複言語主義にもとづく言語教育の改革ー英語が苦手な若者ではなく、異言語異文化に寛容な人を 多数育てるために」(2019), 平高史也
コンタクト取りたい。取らねば。
この論文についてはまた後日…(書けるかな…)

そんなわけで、ニーズ分析(に、なってるのかな?)してみたら色々と構想が沸いてくるということがわかりました!
次の課題に進みましょー!

課題2:「プロット(ポジショニングマップ)」を作る

「ニーズ分析が終わったら、それをもとにプロットをつくるんだよ♪」
とめーちゃん。
「は?プロット?」
と私。(ぉぃ)

めーちゃんがいくつか提示してくれた例によると、特徴となる要素を縦軸と横軸に配置した十字グラフ化し、自分やライバルたちがどの位置にいるのかを可視化するためのものでした。
(数学の関数・二次関数のグラフの座標みたいなやつです)
日経トレンド「D2C事業で失敗しがちな3つの落とし穴 まずは「No.1戦略」が重要」によると、ポジショニングマップとも言われてるみたいです。

日経トレンド「D2C事業で失敗しがちな3つの落とし穴 まずは「No.1戦略」が重要」より引用

めーちゃん曰く、1つの対立だけではなく、いくつか組み合わせを作ってみるといいとのこと。
競合他社(私の場合は他校)かぁああああ。
そういえば、ちゃんと知らないな。

日本全国のインターナショナルクールと学費の関係

というわけで、こちらも色々調べてみました。
2023年8月現在私が確認できたインターナショナルスクール(小学校~高校)は、日本全国に100校近くあることがわかりました。
(※幼稚園のみのスクールは今回のプロジェクトの目的を考慮して対象外にしています。幼稚部のみや保育園として運営しているスクールを入れれば、100校は余裕で超えます。)
インターといえば「学費の高さ」がすぐイメージに上がるので、地域と学費に違いがあるのではとマップを作ろうとしたのですが…

関東に来たあたりで、東京の学校数が多すぎるのと、平均的に年間の学費300万前後がドサッ、次に200万円代がサラッ、そして150万円代が意外とドサッという感じで、この丸を書くのがしんどくなりました…(笑)
(※ハロウインターは寮費が含まれているので900万程度していました。全寮制すげええええ)

神奈川県内のスクール分布図

というわけで、気を取り直して作ったのがこちら。

神奈川県内のインターナショナルスクールと、「オルタナティブスクール」と銘打たれているスクールのポジションマップです。
これでわかってきたのは、湘南地区(主に藤沢)を中心に新設のオルタナティブスクール(フリースクール)が増えてきているということです。
( )付きでフリースクールとしたのは、学校の設立目的や理念に「不登校」の子たちの居場所として作られたものも散見されたからです。

ここで、オルタナティブスクールとフリースクールの違いですが、正直私が参考にしたネット上の定義を総括すると、その区別がかなり曖昧になってきているようです。
その成り立ちから、主に不登校の児童生徒の居場所として認識されているのが「フリースクール」ですが、中には「不登校の子供たちだけじゃなく、すべての公教育を選ばない子どもたちのための学校だよ!」としているフリースクールもあるので、そういった学校も含め、学校認定を受けていない自由なやり方で子どもたちの勉強を支えるスクールがオルタナティブスクールと言えるかもしれませんね。というわけで、オルタナティブスクール(フリースクール)とさせていただきました。

ただ、そうすると…ちょっとデータが足りません。追加しようと思います。

黄色の塗りつぶしは、神奈川県HPでフリースクールとして紹介されている学校です。(横浜川崎方面は、入りきらなかったので一部書けてません)

明らかに、西と東で教育の選択肢に格差がありますね。
私学の小中学校までやると死にそうになるし、そこに時間をかけたくないので省きますが、この図と大して変わらないと思います。

そして、私が狙っているのは、このスッカスカの左上の部分です。

秦野市内に住む私の友人から、「最近、中学の私学受験も検討してるんだよね」という話を聞きました。
秦野市の一部の地域では、小学3年生にもなると私学受験を視野に入れた動きが見られるようになってきたそうです。
でも、そうしたママたちはどんな教育を想像して「私学」を選んでいるのでしょう。
偏差値がいいから?治安がよさそうだから?進学・就職率がいいから?中高エスカレーターで受験の苦労をさせたくないから?
それなのに、神奈川県の西側はこんなにも選択肢が少ないなんて。やっと、公立以外の教育の選択肢があるって気が付いたのに、選べない。選択肢が圧倒的に少ない。
こうしたママたちに、オルタナティブスクールやインターナショナルスクールという選択肢があることを提示したら、どんな選択をするのだろう。
地域にもっとスクールが増えたら、保育園選びのように真剣に見学に行くのではないだろうか。

何より、子どもたちは?

子どもたちはどうしたいの?
今を生きる子どもたちに、「進路選択は難しすぎる」と言われるかもしれない。
でも、「今をどう生きるか」を決める権利はある。
どんな風に過ごしたい?どんなことを知りたい?どんなことにドキドキする?ワクワクするのは?

課題3:「魅力的な事業計画」を作る

「ニーズがわかって、プロットができたら、今度はそれを人に伝えていかなきゃいけないじゃん?そこで必要なのが魅力的な事業計画だよ♪
と、めーちゃん。
「(悲鳴)」
と、わ(ry

そう、もうここまでくると、悲鳴です。
「事業計画」。
それは、私にとってはRPGでいうボスのようなものです。
存在は知っている。でも、倒し方を知らない。

教育業界、しかも「学校」という温室に閉じこもり続けているような私にとって、「事業計画」を書くなんて数年前までは想像もできない事態でした。
避けては通れない、高い壁。

そんなわけで、これは今絶賛泣きながら作成中です。
9月に始まる「はだの創業塾」にも申し込み、先日無事に受理していただきました。

おわりに

こんな感じで、夏休みは情報収集と整理、それからいろんな人に会うことに焦点をあててきました。
学校も結局、ビジネス目線から考えて初めてわかることがある。
初めて気づく、しなきゃいけないことがわかる。

教育産業は金にならないとよく言われるけど、長く続けていくためにはビジネス目線からのアプローチも合わせていく必要がある。
今回の作業で実感しました。

秋。遅くとも今年中。

後日、皆様に事業計画を公開できるのを楽しみに頑張ります!

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