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【読書感想文】あのホリエモンと堂々と話し合えるようになる秘策とは?寺田有希『対峙力 誰にでも堂々と振る舞えるコミュニケーション術』

今回紹介するのは、寺田有希 著の『対峙力 誰にでも堂々と振る舞えるコミュニケーション術』です。

著者の寺田さんは、演技も司会も歌もこなせるベンチャー女優。2004年に女優としてデビューを果たしますが、2012年に事務所から契約終了を言い渡され、その後独立して活躍されています。

●寺田さんのトーク力(対峙力)について

私が寺田さんのことを知ったのは、ホリエモンこと堀江貴文さんのYouTubeチャンネル。覇気をもって持論を畳みかける堀江さんを前に、寺田さんが臆することなくどんどん疑問をぶつけていきます。

彼女の姿を見ていると、「こんな質問されたらバカにされるかな…」みたいな遠慮とか弱気みたいなものを全く感じないんですよね。すごく純粋というか真摯というか、「気になることはどんどん聞いていくぞ!」という意思を感じます。だからいち視聴者としては「聞きたかったことを聞いてくれてありがたい〜」という気持ちになるんですよね。質問力・切り込み力がすごい。

ちなみに堀江さんのYouTubeチャンネルの中には、寺田さんが事務所から契約終了を言い渡された時のエピソードを語る動画もあります。これもめちゃくちゃいい話なので、興味のある方は是非観てみてください。


●「自分に与えられた役割をまっとうすること」がすべて

この本を読んでいて強く印象に残ったのは、「とにかく自分に与えられた役割をもっとまっとうすることで、道が切り開かれていく」ということです。

たとえば、寺田さんは現場に入った瞬間から「場を読む作業」と「相手を知る作業」をスタートさせるそう。「場を読む作業」というのは、「これはどういう場で、自分がなぜこの現場に呼ばれたのか」を考えること。「相手を知る作業」とは、「相手が話すのが好きかどうか、場慣れしているか、どうか緊張しているかどうか」などを察する作業のこと。これらを経た上で、自分が話す内容や発言量などの調整を行うそうです。

また、現場の雰囲気が悪かったり、共演者のテンションがとても低いみたいなことがあっても、寺田さんは仕事スイッチを思いっきり入れて、無理にでもテンション上げていくとのこと。みんなが想像する「明るい笑顔で明るい寺田有希」をイメージして、そこからぶれないようにするんだそうです。

上記の動画を見た方ならわかるかと思いますが、寺田さんってとても明るい方ですよね。私は寺田さんのことを初めて見た時、「この明るさって生まれつきの性格なんだろうな、羨ましい」と思いました。でもこの本を読んでいて、私が見ている寺田さんのキャラというのは、自分が今やるべきことや相手に気持ちよくしゃべってもらうためにはどうしたらいいのかなどを、寺田さん自身が頭をフル回転させながら実行に移している結果なんだと気づきました。つまり生まれつきの性格ではなく、寺田さんが試行錯誤の末に構築していったキャラクターなのだなと。そう考えるとこのトーク力改め対峙力ってめちゃくちゃ尊いし、寺田さんはすごく深い思考をされている方なんだなと思います。しかもそのノウハウの一部を本で読めるのって、すごくありがたい。

トーク力を磨きたい、少しでも会話が上手くなりたいと思っている方は、ぜひ一度この本を読むなどして、寺田さんの対峙力のエッセンスを取り入れてみてはいかがでしょうか。

そのほかこの本には、コミュニケーションにまつわる話以外にも、

  • 自分のコンプレックスを克服して長所にする方法

  • スターになれなくても輝く秘訣

  • 自分の可能性を狭めずに夢を追いかける方法

  • どんな大物にも弱点がある(そこを自分で補えることができたら強い)

などのコンテンツが掲載されています。

トーク力を磨くノウハウだけではなく、自己肯定感が高まるような言葉や仕事との向き合い方も収録されているのでおすすめです(個人的には、寺田さんが事務所時代を振り返った時の「本気になるべき方向が違った」という発言にグッときました…)。


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