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脳梗塞後遺症で寝たきり の要介護5になって帰ってきました!!


こんにちは。現役ケアマネジャーの清見です。
認知症で要介護2の母親を自宅介護していましたが、このたび2022年2月14日に脳梗塞を発症。

右片麻痺の後遺症がのこり、リハビリ病院で5ヶ月のリハビリ期間を経て半年後の8月10日に無事退院してきました。

しかし、脳梗塞とは本当にいきなり発症するものです。 
2022年 2月11(金)建国記念日の祝日からはじまる三連休。これが認知症があるとはいえ、まだ歩くことや会話の受け答えができた母と過ごせた最期の時間となりました。

それから約半年の入院期間は、あっという間に過ぎました。

主任ケアマネージャーの研修を受けるためにもういちど正社員にもどって、困難な利用者さんをたくさん抱えたり、一家でコロナにかかったり…

notoを開くことも、更新することもできずに、ただ慌ただしい日々だけが通り過ぎていきました。

これからは新たな気持ちで、在宅介護の再スタートです!

さぁ、高齢になると『介護されるのも仕事のうち』と観念してもらい、母には在宅生活を頑張ってもらいましょう。


要介護5でも自宅介護は可能でしょうか?


答えはもちろん可能です! しかも要介護2〜3の軽度と重度のどっち付かずの中途半端な状態より、介護保険の使える枠が最大まで拡がるので、逆に手厚いサービスを受けやすくなります。

たとえば朝昼夕のヘルパーさんや、月に15日のショートスティなど。

市町村により違いはありますが、要介護4〜5の寝たきり重度高齢者を自宅で介護していると補助金がでたり、年金収入の少ない非課税世帯はオムツの給付も受けられるのです。

また、条件に当てはまれば「特別障害者給付金」という、月27,600円の給付金を受け取れることも。


認知症の高齢者が寝たきりになると、徘徊や転倒のリスクが減ります


寝たきりになると、認知症による周辺症状という、いわゆる困った行為が軽減されます。

なぜかというと、寝たきりで動けないため外に出てしまって迷子になる徘徊や転倒。それに真夏や真冬に冷房や暖房を消してしまうことや、火の不始末などの事故を起こす危険性もなくなります。

また、オムツになると尿や便を漏らして衣類や布団を汚してしまうことも少なくなり、後始末をする手間も減ります。

オムツは介護する側がタイミングをみて交換するので、ある意味、排泄の主導権が本人から介護者側に移行し、管理もしやすくなります。


寝たきり高齢者に大切なのは、拘縮予防のリハビリと便秘にならないこと。

寝たきりの高齢者のリスクとして、褥瘡(床ずれ)や誤嚥性肺炎、低栄養などがあります。

しかし、最近は自動体位変換機能のついたエアマットや、高カロリーの取れる栄養補助食品も充実しそのようなリスクも軽減してきました。

脳梗塞の後遺症などで寝たきりのになった高齢者がもっとも気をつけなくてはいけないのが便秘、排便コントロールです。

活動性が落ちると腸のはたらきが弱り、臥床した体制ではいきめないためどうしても便通が悪くなります。

またもつひとつのリスクとして、寝たきりになると筋力が低下します。特に脳梗塞の後遺症などで麻痺があると、四肢が曲がったまま伸ばせなくなり拘縮してきます。

便秘を防ぐために、往診の先生や看護師さんに来てもらいましょう。お薬や浣腸で便が定期的に出るようにします。

また訪問リハビリや、ディケアでのリハビリで、手足の曲げ伸ばしの運動を行い拘縮を予防しましょう。


脳梗塞後遺症で半身麻痺の高齢者にとって、使える福祉用具とは?

毎日の介護生活をやりやすくするために欠かせないのが介護ベットや車椅子などの福祉用具。どんな種類があり寝たきりの高齢者にとってどんなものが使いやすいのか解説させていただきます。

福祉用具でレンタルできる車椅子

  • 車椅子にも様々な種類があります……ひとくちに車椅子といっても、病院やスーパーやに置いてある簡易的なものから、手や足で漕いで自走できるもの。コンパクトに折りたたんで車に積み込めるものや、電動車椅子など種類はいろいろ。

    要介護5の寝たきり高齢者が使用するものとしては、自走することは想定しにくいので、ひじ掛けが上がったり、足おきを取り外すことのできる介助しやすいものが好ましいでしょう。

    身体に拘縮があり、車椅子に座って座位を保つことが難しい場合は、座面を寝かせたまま移動できるリクライニングの車椅子もあります。  

  • 車椅子につかえるクッションは?……どの家族でも要介護5の高齢者といえど寝たきりにさせたくはありません。できれば、起きたり座ったりしてアクティブに過ごしてもらいたいもの。長時間座位を保つのに役立つのが褥瘡予防できる低反発クッションです。エアマットのように卵の容器のような突起の先にエアが入っているロボクッションもあります。市販のゲルクッションなどを使用してもよいでしょう。

  • 車椅子での外出に介護用の玄関スロープ……マンションなどではバリアフリー化が進んでいるといえど、ほとんどの一戸建てには玄関から出入りするとき、上がり框に段差があります。車椅子で家に出入りするためにはこの段差を上り下りする必要があり、介護保険で利用できる福祉用具として段差昇降機やスロープなどがあります。よく使用されているのが電源もいらずレンタル料も数百円と安価。引っ掛けて置くだけで使用できるスロープです。しかし、段差が高いほど長さが必要になるため、玄関から前面道路にある程度のスペースが必要になります。


介護ベットと褥瘡(じょくそう)予防のマットレスはこれがおすすめ

  • 寝たきりの高齢者におすすめの介護ベットは?……介護ペットにも種類があります。高さが調節できるワンモーターの電動ベットや、高さと背もたれが上がり下がりするツーモーター。要介護5の寝たきりの高齢者には高さ、背もたれに加えて、足の上げ下げができるスリーモーターの電動ベットが好ましいでしょう。どこのメーカーや福祉用具店でも、3モーターの電動ベットは取り扱っていますが、寝たきりの高齢者に特におすすめの機能が付いているのがパラマウントベットの『楽床』です。背もたれを起こした時に足が下がり、まるでソファに座っているような楽な体勢で、長時間でも食事をしたりテレビを見たりすることができます。また、ベットの端を4点の柵で囲って落ちないようにすると高齢者虐待になります。そのため、認知症などがあり介護ベットから転落する危険性のある高齢者には、ペットを低くするなど対策が必要になる。通常の電動ベットなら、低床にしても21cmが限界など制限がありますが、パラマウントベットには0センチまで下げて床にベッタリと付けられるタイプがあります。レンタル料金も他のメーカーと大きく変わりません。意外と知られていないのか、取り扱う福祉用具店が限られているのか、使われている方はまだ少ないですが、名品だと思います。

  • 寝たきりの高齢者に寝心地のよい褥瘡予防マット……寝たきりの高齢者というと心配なのが床づれ、褥瘡です。褥瘡は同じ部位に長時間圧がかかると発生するため、様々なタイプの体圧分散型のマットがあります。寝返りがうてるか、自分で起き上がることができるかなどによって選ぶマットの種類も替わってきますが、極限まで耐圧を分散させられるのはエアマットでしょう。エアマットというとフワフワして座りにくい、エアが抜けたり取り扱いがめんどうというイメージを待たれていませんか? 要介護5の寝たきり高齢者といえど、常時ベットの上ばかりで生活しているわけではありません。車椅子にも乗り移りますし、デイサービスなどお出かけもします。そういった生活を想定してベットの周囲を硬くし、内側のエアを微調整できる機能がついているのが『オスカー』のエアマットです。母も退院後1ヶ月で、柔らかめの『低反発マット』からオスカーのエアマットに替えました。ベット上でのオムツ交換や坐位にしてからの移乗など、普通のマットとほぼ変わらずに介助できました。常時エアを調節して自動で体位変換してくれるので、褥瘡とは無縁。夏はマットを冷やしてムレ対策、冬は暖房機能が付いているのも嬉しいですね。 

    ※福祉用具屋のまわし者ではありません笑

まとめ

  • 脳梗塞の後遺症で要介護5の寝たきりになっても自宅介護はもちろん可能です。それは徘徊や転倒などのリスクが減り使えるサービスの枠が増えるからです。

  • 寝たきりの高齢者の介護には介護ベットや褥瘡予防マット、車椅子などの福祉用具を活用しましょう

これからは、ケアマネージャーだからこそ介護のために仕事を犠牲にしたり、遊びを我慢したりしない生き方をしたい。

ときには日々の生活に追われて、ヘロヘロに疲れることもありますが、これは母がいてもいなくても同じこと。

そして最終的には、働き方を変えたり補助金をもらうことで、金銭的にも以前と同じ月収を確保することに成功しました!!

それまでの道のりには、会社での葛藤や役所との戦いなど、紆余曲折もありましたが……長くなりますのでそれは次回以降に。

ここまで飽きずに目を通して下さった皆さまに感謝です。ありがとうございました!

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