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私の名前はでてこないのよね

舅が風邪気味で
いつもより毒気が抜け
かわいくない小人さんの風貌で
(ニット帽をかぶっているのでそう見える)
ふらふらしています
熱がないのが幸いですが
鼻水がしつこくでているよう
食欲はありますが
いつものようにお菓子のバカ食いは
しないので
本調子ではないんだなぁとわかります

昼間は、冷凍うなぎをあっためました
こういう時に力をつけれるようにと
常時完備しています
真空パックされたハーフうなぎの半額シール付きですけどね笑
また、補充しなきゃ~

そんなかんじで
嫁に至れり尽くせり世話を
焼いてもらっているにかかわらず、笑
私のことを
あんた、というんですよ
あんたって誰やねん、と
あんた呼ばわりに腹を立てていましたが
もう仕方ないとあきらめてます

あれは確か、半年前
胆石で二週間程、入院した時の話です
思ったより早くの退院の知らせに
びっくりしながら
病院まで迎えにいった時の事です
看護師さんに車椅子を押してもらい
舅が私の近くまできました
キョトンとした顔をしています
「お嫁さん迎えにきてくれましたよ」
↑看護師さん
「………」←黙る舅
久々に見る舅がずいぶん痩せていたので
「お父さん~大丈夫?」と思わず
腕をすりすりとなでました←つくづくいい嫁
「………」←黙る舅
「私、だれかわかります?」←嫁
「知らん」←舅
血の気がひいたのは看護師さんだったようで病院でもわからなくなる事ありましたよ、と必死に話を繕ってくれました
置いて帰ったろか、くそじじいと
思いながらも
「お世話になりました」と
車椅子をくるりと代わりました
帰る車のなかで
「お父さん、ほんまにだれかわからんの?」
「………」
「息子の名前は?」
「すらすら~」と答える
「孫の名前は?」
「すらすら~」と答える
「私は?」
「………」

家に到着
あれやこれや部屋に荷物を運んでいる時
「それは、ゆりちゃんのカバンにはいってるわ」
はい、ここで私の名前がやっと
話の流れでは思い出すものの
誰?と聞かれたり、急に私の事を言いたくなる時は、名前がでてこないんですね

なので、あんた、です
しょっちゅう、あんた、言われてます
息子の名である
夫の名前はよくでてきますよ
「○○○○は?」
我が子は決して忘れない、ということを
ありありと日々見せつけられております

あんた呼ばわりされているので
そんなに一生懸命になってはいけません
半額シールのうなぎに罪悪感なし
他もろもろ、も、ね

オレンジ白菜の
日向ぼっこ
(私も混ざりたい)
茹でたら
さらに
オレンジレンジ

カラフル野菜は
みてるだけで元気になれます
だから大好きなのかな

最後までお読み頂き
ありがとうございます

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