見出し画像

コロナ失業から2年後、世の中に左右されない自分になった話

eQualityProjectを立ち上げた経緯と、2年で起きた出来事や感じてきたことをまとめました。もしよければ、読んでいただけたらとても嬉しいです。

2021年3月、コロナ失業をする。

コロナの流行、緊急事態宣言が出された時期、私はコロナ失業という最悪の事態に立たされていました。慣れない子育てをしながら、次の仕事を探さないといけない。これからどうしよう……。

私は大学卒業後、愛媛の大手製造業の技術部門で管理系の仕事をしていました。なかなか忙しい職場でしたが、ここで仕事の基本を学びました。
結婚を機に、転職をしパートや契約社員などの働き方に切り替え、子育てに慣れてきたこのタイミングで、また以前のようにフルタイムで働こうと覚悟を決めていました。その矢先のコロナ失業。

就業していた会社の最終出勤日、帰宅途中に大学時代の友人からLINE通知がありました。

「創業した会社の代表を降りることにした。」

その友人は、東京の大手広告代理店やメディア業界で会社員として働いた後、仲間とともに創業し、代表取締役を務めていると聞いていました。その会社を辞任するとのこと。折しも、私たちふたりは同じタイミングで「無職」になったのです。

この時の友人は、創業した自分の会社を立ち去らざるを得ない状況に「スーパー腹立つけどネタにはなるかな」とあっけらかんとした様子で、私自身は、「なんで今失業するんだろ。世の中理不尽すぎるんだけど?!」とぶつける先の無い理不尽さに怒っていました。

よく考えると、この全ての始まりは、ムカつく!腹立つ!悲しい!見返してやる!!という気持ちだったのかもしれません。

その友人とは、愛媛の大学生時代に出会い、大学を卒業後も、お互いの住んでいるところへ遊びに行ったり、旅行に出かけたりする仲でした。

ふたりの共通項は「愛媛」でした。
住まいもキャリアも違うふたりで、愛媛に関する仕事をつくってみよう!という話になりました。事業をつくる?どうやって?
ハテナマークが頭にいっぱいの私に、友人は「スタバでお茶しよ!」くらいの感覚で、事業作りを誘ってきたのです。

eQuality projectが誕生した

話をしていくうちに、友人は「愛着のある愛媛に、仲良くしている人たちが仕事で関われる状態をつくりたい」という思いをもち、一方で私は「世の中の状況に左右されず働き続けられる状態を作りたい」と思っていることがわかりました。

ふたりの思いの原点を「事業」にまとめた図をつくってみて、「eQuality Projectと言う名称で進めよう!」ということに決めました。

このとき私には、イヤイヤ期の2歳児がいました。ちなみに友人は事業計画を考える最中に出産してました。パワフル過ぎる……。

「eQuality Project」と名づけて半年がたった頃、突然友人が「事業を法人化せないかん!上場企業と契約が決まるかも!ASAPで登記準備するわ」と言い出しました。会社を作ることは私にとっては初めてですが、想像以上にあっさり進んでいきました。(登記した友人は大変だったかも?法務局や税理士さんと日々やりとりして疲れていました。)

法人化してからは、取引先も少しずつ増えました。企業に話をしにいき、関係をつくり、立ち上げから1年半で、32ものプロジェクトの事例を作ることができました。

具体的にどんなことをしてきたか?

私は事業推進の担当者として、ご一緒したい方(企業や人)に直接ご連絡し、お話をしてきました。いわゆる「企業開拓」と言われる活動だと思うのですが、開拓はうまくいってもそこから先の「課題をプロジェクト化」するところに難易度の高さを感じました。

その頃、私はeQuality Projectで受けたプロジェクトに「個人」としても対応していました。経営者のオンライン秘書、外資系マーケティングメディア編集部のアシスタント、スポーツ関連サイトのSNS運用など。

Zoom会議が終わるたび、別の顔に切り替えて仕事していました。その隙間で本丸の事業推進を行い、仕事が終わったら母の顔をして、保育園に子供を迎えに行っていました。

してきたことの言語化をしてみよう

話をeQuality Projectに戻します。

1年半で実施してきた32事例を振り返り、今の私たちの強みを言語化することにしました。その結果5つの強みに分類されそうだとわかりました。

主にクリエイティブや企画立案に強く、外向けの仕事の経験が豊富な友人と、組織内での管理業務全般や、フローの構築が得意な私。
未経験の業種・業務であっても、互いのスキルや経験を利用して、意見を出し合うことで、新しい解決方法をつくることができるのだ、ということがわかってきました。
この5つの強みが可視化された時、私はものすごく感動しました。

2021年、コロナ禍で求人があまりない時期に無職になった自分が、事業作りをし、取引先から話を聞いて課題をまとめ、友人と企画していろんな企業に提案し、プロジェクト化させて実際に実行・支援を行って、積み上げた・・・ゼロからイチを生み出せた感動でした。

私自身、地方に住んでいたら絶対出会わない企業と仕事ができ、eQuality Project の立ち上げ当初に願っていた「世の中の状況に左右されず働き続けられる状態を作りたい」が叶ったと感じました。

事業づくりから運営まで、一通り経験してみて、今思うこと。
それは、何かを始める時、人生をかけて!という大事な覚悟はいらず、本当にスタバに行く感覚ではじめても大丈夫かなということです。

(ただ、責任の重さは一定以上にあります。プロジェクトが始動するとすべての責任は自分たちにあります。働き方が複業や業務委託って聞くと楽ちんに感じる人もいるかもしれないですが、会社の責任あるポジションで働くこととなんの相違もありません。
私が体調不良で働けない時期があり、友人は二人分の仕事をこなすために、日中は赤ちゃんをおんぶして、夜中3時まで働き、責任を全うしてくれました。)

体調不良になったこともあり、私は心身を壊さないように働くことがとても大事だと身を持って実感しています。組織に属して働いたことしかなかった人が、フリーランス・業務委託の働き方をはじめると、知らず知らず体に負担がかかってしまうので、気をつけないといけないことが山ほどあります。

背景やキャリアの違うふたりを掛け合わせたことで、ゼロからイノベーションが起こせたと感じています。
掛け合わせの点と点が遠ければ遠いほど、イノベーションの規模が大きくなるのではないかと思っています。

最後に

少子高齢化や人口減少で、経済の縮小が加速度的に進み、暗いニュースが多くなっています。今の世の中で、心身の健康を保ちながら働き続けることはとても難しいです。ましてや、楽しさや面白さ、幸せを感じながら仕事をしていくことは、難易度が高いでしょう。無理をして心身に負担がかかったり、もやもやしているのにやらざるを得ない状況であったり、コロナ失業のように自分の努力ではどうしようもないことに見舞われたり。

最悪な状況下だとしても、自分のできることを見つめ直し、一歩を踏み出す勇気があれば事態を好転することができる、というストーリーを身を持って体験することができました。

ムカつく!腹立つ!悲しい!見返してやる!!というネガティブな感情は、すっかりなくなりました。今は、どうすれば自分に関わりのある方々が、楽しく面白く、幸せを感じながら、自分のやりたいことができるのか?
ご一緒させていただいている企業に対し、より価値のある支援ができるか、日々考えながら仕事をつくっています。

ネガティブな状況がゼロになり、これからはプラスへ転じさせたい!
そんな私たちの思いも反映し、この夏、eQuality Projectは、eQUALITYと名称を変えて新サービスに移行します!

私が何も持っていなかったあの頃。
友人とあーでもないこーでもないとA4にまとめた事業計画書は、2年の月日を経てひとつのサービスへ生まれ変わります。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?