歌うも歌わぬもリスペクト。
アイドルグループやバンドが解散となれば、その曲をコンスタントに歌う人は現れなくなってしまうのです。ごく自然なこと。
続けるという選択肢
つばきファクトリーの新沼希空ちゃんが
新メンバーの加入について「私たちも未来に続いていくグループになるんだなって思って嬉しかったです」と語っていました。
モーニング娘。の楽曲を今も歌い続けているのは、紛れもなくモーニング娘。のメンバー。
例えオリジナルメンバーでなくとも、発売時のメンバーでなくとも、歌い続けているのはモーニング娘。のメンバー。
当時を知らなくても、その楽曲たちに出会えるのは、モーニング娘。が今も続いているためだと思います。実際、私はそうでした。
AKB48の「会いたかった」を今歌っているのはAKB48のメンバーで、代表曲のみならず世間にはマイナーな名曲たちを今も届けているのは今のメンバー。
新メンバーが加入し、グループを続けることで、そのグループを止めない。過去と未来を繋ぎ続けるのは意味あることだと思います。
メンバーが全員変わってしまっても失われないアイデンティティと楽曲が確実にそこには存在するのだから。グループの存在を”過去のもの”にしないには続ける他ないのだから。
続けないという選択肢
その一方でグループを辞める選択肢もあって、
ジャニーズは全てこの選択肢を選んでいる事務所。
人を増やさず、去る者もいるが、それでも今いるメンバーとファンと楽曲で走れる限り走る。現在の存在に価値を見出している。
(その反面、歴史や伝統を非常に大切にしているのが面白いところ)
モーニング娘。ができるまでは辞めることが当たり前でした。
綺麗な状態で、最高峰の思い出を胸に仕舞って、グループの幕を閉じるのが美学と考えることもできます。
グループの時間が長ければ長いほど苦しむ時間も出てくる。だから、綺麗な状態でグループを畳むことだって最適解になり得る。
昨年末にグループ活動を休止した嵐。休止を発表した際に松潤は「綺麗な状態でグループを畳むべきかとも考えた」と言っていました。
5大ドームで50公演できる嵐でさえ、畳むことを考えるのです。
グループでないとできないこともあれば、グループだとできないこともある。
増減どちらでも、メンバー構成を変えるのではなく、そのままのベストメンバーもしくはオリジナルメンバーで歩み続けるのも正義。
歌うも歌わぬも正義か
グループの時間を止める決断をした場合、それまでの曲を届ける場がなくなってしまいます。
ハロプロの℃-uteが12年の活動を経て解散した際、メンバーの1人が「℃-uteの曲を歌い続けてくれるのも嬉しいし、リスペクトで歌わないのもそれはそれで嬉しい」と言っていました。
誰かが伝えなければその曲の魅力は広がらない。
でもカバーはあくまでカバーでしかなく、オリジナルは超えられない。
非常に難しい判断で、リスペクトを込めたカバーも、リスペクトを込めた歌わないという決断も、どちらも正解なんてないし、どちらも正解なんだろうと思います。
長く語りましたが、
要は歌う決断も歌わない決断もどちらも苦しく大変で美しい決断なのだから批判は避けたいと思います。ね。
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