大嫌いな読書感想文のおかげで、本が好きになった話。
読書なんて嫌いだった。小学校4年生まで。
きっかけは色々あって小2で読んだ本が難しすぎたから。台本や雑誌を読むのは抵抗がなくても、読書はどうも好きになれなかった。
小4の夏休み、
読書感想文という宿題。
前年とてつもなく苦労したこの宿題をどうにかしようと、
8月頭の2週間かけて読書感想文を書き上げた。
……今でもバカかなと思う。
早く仕上げればいいのに、なぜだか労力をかけまくった。
本を読み、
気になったポイントを上げ、
感想文のプロットを仕上げ、
一度下書きして、
修正しつつ本番書きした。
なので、普通に2週間かかった。
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ちなみに読んだ本は課題図書にあった『りんごあげるね』という作品。
飼っていたインコが亡くなるところから物語が始まり、「いいのか課題図書で」と当時の私は思った。
私はこの本を読んで、
別れがくるならペットを飼いたくないな。と思ったし、
今でもペットを飼うことに抵抗があるのはそのせいだと思ってる。
小学生の頃の知見って、人格形成に影響しまくりです。
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苦労して書き上げた感想文がどう評価されたかは一切覚えてない。賞などはもらってないし、学校代表などにも選ばれてはないと思う。
唯一、鮮明に覚えていることと言えば、
「そんなに時間かけないでやればよかったのに」と母に言われたことくらい。
結果なんてどうでもよかった。
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書いている途中、
何度も読み直して、何度も書き直して、
その中で発見がいっぱいあったのが感動だった。
紙に広がる文字は変わらないのに、
読み込めば、頭の中の景色が変わっていくのが面白かった。
行間ってこういうことなのかって。
もう一度こういう感動を味わいたくて、何度も新しい本を読みたくなった。
大嫌いな読書感想文を片付けるために頑張ったことで、
本が好きになった不思議な話。
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