見出し画像

「リーダーシップとは関係である」

「リーダーシップとは関係である」

これは、リーダーシップ研究者クーゼス&ポズナーの言葉である。

リーダーはフォロワーがいるからリーダーであり、フォロワーがいなければ単に一匹狼であってリーダーとは言わない。
同様にフォローするリーダーがいてフォロワーが存在する。リーダー不在ならフォロワーとは言わない。

リーダーとフォロワーは一対であり、対極の関係である。

日本の組織におけるリーダーの捉え方

日本の組織では多くの場合、リーダーはポジション(役職)だったり役割だったりします。そのため、
「リーダーは組織を牽引する者」という考えを持っている方が多く、「リーダーシップはリーダーが持つもの」という誤った認識を持っている方も多くいます。
そして、多くの人がリーダーのポジションに就くと組織やメンバーを牽引しようと強いリーダーを演じるが誰もついてきてくれず、挙句の果てにはポジションによる強権を発動し、ポジションパワーでマウントを取ったり無理に組織やメンバーを動かそうとします。

こうなるとリーダーシップはポジションパワーに変わってしまいます。リーダーシップが発揮されず、フォロワーシップも発揮されずリーダーから次第に離れていきます。

「人は組織から去るのではなく、リーダーから去るのだ」

まさにリーダーシップで伝えられる格言のような結果を招きます。

リーダーシップの在り方

ここで、リーダーシップとフォロワーシップについて雄弁に語っているユーモラスな短いYoutube動画をご覧ください。3分ほどの動画です。まぁまぁ音声大きめなのでボリュームをしぼっておくことをおすすめします(笑)
英語ですが言葉はわからなくても画像だけ観て頂ければ大丈夫です。
https://youtu.be/3EKAxQbYA9U

Youtube動画はいかがだったでしょうか?
リーダーになった最初の人が仮にプロのダンサーのように凄いダンスをしていたらどうでしょうか?フォロワーは現れたでしょうか?
リーダーは完璧である必要も、他者より優れている必要もありません。
リーダーとは本来進むべき方向を示す道先案内人や、ある目的に向かって周囲の人を行動に駆り立てる存在です。

動画から観てとれるリーダーシップとフォロワーシップに関わる主な学びは
・一貫性をもった行動や言動をとり続け周囲に共感されることで、結果としてフォロワーが現れる
・フォロワーのモチベーションが持続し、さらに続くフォロワーが出現するように続けること
・一人目のフォロワーが出現したとき、最初に踊った人がリーダーになりました
・二人目のフォロワーにとっては一人目のフォロワーもリーダーであるので、一人目のフォロワーはフォロワーシップを発揮しつつリーダーシップを発揮しています
・二人目のフォロワーも後続のフォロワーにとっては同様にフォロワーシップを発揮しつつリーダーシップを発揮しています
・動画の中では、"Tipping Point" = 転換点 と言っていますが、四〜五人くらいになった頃からムーブメントに発展し、お互いがリーダーでありフォロワーであり誰がリーダーでフォロワーか分からない状況に発展しています

リーダーシップとフォロワーシップの在り方

以上を踏まえると
誰がリーダーで誰がフォロワーか?ではなく、全員がリーダーシップとフォロワーシップを同時に発揮することで組織や職場が活性化します。共助と共感のある組織や職場は生産性も向上します。

社員やメンバーにフォロワーシップを高めてもらいたいと思っていても上手くいかないという課題がある場合、対極であるリーダーシップも一緒に学ばせてはどうでしょうか?
それによって、前述の通り誰がリーダーで誰がフォロワーか?ではなく、全員がリーダーシップとフォロワーシップを同時に発揮する組織や職場になり、共助と共感によって生産性が向上します。

リーダーシップとEQの能力について

「リーダーシップとフォロワーシップは関係である」ので、「共感力の活用」が大切です。次に、リーダーは未開の地に最初の一歩踏み出すために、リスクテイクする「楽観性の発揮」が求められます。フォロワーはリーダーを信じて続く一歩を踏み出す楽観性が求められます。そして、誰に命令されるでもなくお互いが行動し続ける「内発的なモチベーション」も求められます。

共感力、楽観性、内発的なモチベーションはEQの代表的な能力ですので、別の機会に詳しく触れたいと思います。

EQの研究者の一人でエール大学のデビット・カルーソ博士は著書「EQマネージャー」の中でリーダーシップにおいてEQは必要不可欠であると説いています。

TH design では、組織の共感力を高めるEQ理論をベースにした共感的リーダーシップの育成プログラムを提供していますので、お気軽にお問い合わせください。
https://www.thdesignjp.com/contact

セルフサイエンスを広める活動のサポートをお願いします。サポートは、セルフサイエンスプログラムを日本全国に広める活動費として使わせていただきます。