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スマートバンド「Mi Band 4」で睡眠と運動のトラッキングを始めた

去年の1月にWi-Fi体重計を導入したころからウェアラブル活動量計、あるいはスマートウォッチ、あるいはスマートバンドと呼ばれる製品が気になっていました。要するにその、腕時計のように手首に巻いて、スマートフォンと連動して運動中の歩数とか心拍数を計るアイテム。万歩計のすごいやつだ。

確かに、日ごろの運動不足は気になる。計測して記録し始めたら少しはモチベーションが上がるかもしれない…。そう思いつつも、家電量販店に行くと安いものからApple Watchみたいなチョーお高いやつまでいろいろあって、優先順位もさほど高くないもので、あれこれ迷って「今はまだ別にいいか」みたいなことが何度かありました。

というのも、わたしは既にスマートフォンアプリのGoogle Fitを利用していて、先に導入したノキアのWi-Fi体重計用のアプリHealth Mateと連動させて、日常的な歩数や体重の変化を自動的に記録していくというのを2年近く続けてきました。スマホを持ち歩く限り、わざわざ腕に巻くやつを買わなくたって、ある程度はヘルストラッキングを実現できているのだ。そもそも、ここ何年も腕時計を巻く習慣がなかったし、あっても鬱陶しくて使わなくなるだけかなとも思っていました。

そんなわたしが、実売4,500円くらいのXiaomi(シャオミ)のMi Band 4を買うまでと、実際に買って1週間ほど試してみての記録です。

睡眠トラッキングに興味を持ち始める

あるとき、そういえばスマートフォンで睡眠の状態を記録できるアプリがあると聞いたなと思って調べたことがあって。そうしたら、今はもう特別なセンサーがなくても、スマホだけで睡眠に関するそこそこ正確なデータを記録できるんですね。睡眠の深さはもちろん、呼吸が正常かどうかだとか、いびきや寝言の有無までチェックできるのだとか。

わたしは現状それほど寝つきが悪いとか、ぐっすり眠れないといった意味での睡眠トラブルには困っていなくて、少なくとも自覚的な症状としては特に問題を感じていませんでした。ただ、無自覚な部分についてはわからない。部屋でひとりで寝ているので、例えば誰か友達と旅行へ行ったときにめちゃくちゃいびきをかいていたら嫌だし、それどころか睡眠時無呼吸になっていたりする時間がないとも言い切れない。考えてみると自分のことなのに、自分は何も知らない領域がある。

興味があっていくつか試してみたうち、Androidアプリとしては「Sleep as Android」というアプリがとてもよくできていることが分かった。

ひと通りの機能は備えていて、睡眠の深さを時系列上でグラフ表示したり、いびきや物音が鳴っている状態を自動的に録音したり、それらのデータをロングスパンで集計して評価してくれたり、Google Fitと連携してGoogle Fit上にデータを反映したりといったことができる。

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計測方法は簡単で、ベッドの上の枕のそばにスマホを置き、アプリの計測ボタンを押して寝るだけ。アラーム機能もあるので、起きて手動で計測をストップすると、そこまでの記録が表示される。

どうやってこんな細かく分析してるの!? と思うんだけど、基本的にはスマホの加速度センサーだけで、呼吸によるベッドのマット状の微細な振動の状態をモニターしているらしい。と言っても、寝返りで体勢も変わるだろうし、心拍数も脳波も取らずに、呼吸だけで眠りの深さまで測れるものなのか。あんまり不思議なので、アプリに備わっているセンサーテストを試してみたら、確かに横になってマットに置いた状態で、呼吸のみで波形が大きく振れる様子が確認できた。すごい。

そのうえ、Sleep as Androidには加速度センサーのほかにソナーという計測モードがあって、これはスマホが発する高周波音の反射状態をマイクで拾って解析するというもの。はー。この方式だと、例えばベッドが柔らかすぎて振動が拾えなかったりとか、スマホをサイドテーブルの上に置いた状態でも計測できるんだって。下記の公式ページで詳しく説明されています。

他におもしろいのがいびきの自動録音で、先のグラフ上のノコギリのアイコンのところ、ごく短時間で思っていたよりひどくなかったけど、たしかにある。自分のいびきを聞いてみる体験というのはまあまあの衝撃だし、なぜか笑ってしまう。うまいこと雑音が鳴っている瞬間だけど切り取ってリスト化してくれるのと、古いものは自動消去してくれるので、継続的な記録にも向いています。これは便利だね。

Sleepアプリで3週間くらい自分自身の睡眠の状態を記録してみて分かったことは、傾向として入眠直後はスコーンと深い睡眠に落ちて、朝方に近づくにつれて60~90分周期で浅い睡眠(ごく浅いREM睡眠を含む)と深い睡眠を繰り返しながら、だんだん覚醒に近づいていくパターンが多いらしいこと。そして、より長く深い睡眠をとれたときほどすっきり起きられるということ。

スマートバンドがあるとできること

でまあ、このデータ自体が直ちになにか役に立つってわけでもないんだけど、こうなったらライフログやGoogleマップのタイムラインと並行して、日常的な身体のコンディションに関しても徹底的に記録してみたいと思い始めてしまいました。そこでスマートバンドです。

スマートバンドがあれば、スマホと持ち歩いていない時間を含めた正確な歩数データに加えて、起床時・睡眠時の心拍数の変化、ウォーキングやサイクリングなどの運動負荷の細かい記録ができる。加えて、スマホに届くメールやメッセージの更新通知が確認できるものもある。

改めてどういった製品が出ているのかリサーチしてみると、どうも以前購入しようか検討していた2年近く前の状況と比べて、いろいろと変わった点があるっぽい。ざっくりいうと、スマートバンドの普及に伴って価格や機能がこなれてきて選択肢が増えた。家電量販店での売れ筋はFitbitやGarminの1.5万円~2万円くらいの製品である一方、それと同等か、より高機能のものがもっと安く手に入るのだとか。

驚くのが中国XiaomiのMi Bandの2019年夏モデルにあたるMi Band 4で、まず充電が20日間持つっていうんですね。うっそ、今そんななの。比べるわけじゃないけど、Apple Watchは毎日充電するって言うじゃないですか。

そのうえカラー液晶、タッチパネル、完全防水で、ワークアウトや睡眠のトラッキングもできて、スマホの通知もチェックできて、価格がAmazonで4,500円程度なんだって。もちろん専用アプリはGoogle Fitとの連携にも対応しているというし、じゃあもうそれでいいじゃん、みたいな感じなのだ。買っちゃうね。

ただ、実店舗の取り扱いはまだ少なくて、売っていたとしても旧モデルのMi Band 3のことがほとんど。実質的にAmazonからか、もしくはもっと安く買うなら中国の通販サイトから購入するという形になるみたい。Amazonだといくつかのショップごとに微妙に価格が違うけれど、わたしが購入したのはここです。

ちなみに実はXiaomi、全然馴染みのないメーカーというわけでもない。昨年購入したOculus GoはXiaomi製で、ヘッドセット側面にロゴも入ってるんですよね。

Mi Band 4を試してみて

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こういう箱で届く。中は驚くほど簡素なパッケージで、ほんとに大丈夫かと思うんだけど、大丈夫でした。充電されていないこと以外は…!

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この手のものって、最近はもう即使える状態になっているものが多いから、そのままBluetoothのペアリングできるかなと思ったら何度も失敗する。見ると、単に電池がないだけでした。リストバンドから楕円形の本体を外して、写真上のホルダーにパチッとはめてUSBでしばらく充電。この、充電のためにバンドから取り外さないといけないのがいまいちスマートではないところだけど、公称の通り20日に一度の充電で済むのであればたいした手間ではなさそう。

さて、スマートフォン側には公式の「Mi Fit」アプリを入れておき、作成したMiアカウントでログインしておく必要がある(任天堂のMiiとは名前が似ているだけでなにも関係ない!)。アプリは完全に日本語化されていて、見たところすっきりして分かりやすい。本体充電とBluetoothペアリング、アプリ側の設定を済ませれば利用を開始できます。

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先に書いてしまうと、届いた日に満充電してから今日までの9日間で、バッテリー残量は65%。初めてなのであれこれ触り倒してこの程度であれば、普段使いで20日間は余裕で持ちそうです。改めてすごいな。

この設定画面から、アプリの通知の有無なども設定できる。これはアプリごとのホワイトリスト方式で設定できるので、例えばTwitterならTwitter側で通知設定を行っていて、かつMi FitでもTwitterの通知設定をONにしていたときだけバンドが振動するかたちで通知が来る。

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手首が震えてニンジャが届くようになった

Gmailの通知で確認できるのは件名だけ。LINEの新着トークも表示されるから個人的には十分に便利だけど、LINE通話の通知は来ないらしく、このあたりを細かく設定したいユーザーはMi Fitのほかに複数出ているサードパーティー製のアプリを使っているようです。

カスタマイズという点では、Mi Band 4のカラーディスプレイの背景、スマホでいう待ち受け画面のハックの方法がググるとたくさん出てくるんだけど、最新ファームウェアで追加された機能のなかで、ほぼ同じことがMi Fit上で簡単にできるようになった。スマホ内の好きな画像と、3パターンあるウォッチフェイスと組み合わせることができます。

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現時点で最新のファームウェアバージョンはV1.0.6.16。アップデートでつまづいたので方法をメモしておくと、スマホ本体の言語設定を一度Englishに変更しないと、なぜかMi Fitの設定画面上にファームウェアアップデートのメニューが表示されないのです。アップデートしたあと、再び言語を日本語に戻せばOK。こういった融通の利かなさはまあ、ある。

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にしても、肝心の運動のトラッキングに関しては普通に使えて便利です。画面に触れずに手首を持ち上げるだけで待機画面を表示してくれたり(手首をひねって止める動作に反応するため多少のコツがある)、通知・天気・心拍数などの表示項目を使いやすいようにカスタマイズできたりと、あらかじめ痒いところに手が届くようになっている。

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ウォーキング・ランニング・サイクリングの3パターンで使えるワークアウト機能(運動に集中するモード)では、Mi Fitアプリと連動して上記のように負荷のペース配分や心拍数の遷移を確認できる。

Mi Band本体にはGPS機能がないため、スマホのGPSとの同期が切れたりすると記録がおかしくなる(始点終点の移動距離やそこから割り出した歩幅が正確に記録されない)場合があるようで、その点だけは様子見です。もうしばらく使ってみないと分からないところはある。いずれにしても、スマホを携帯している場合はGoogle Fitの方に正しいGPSログが残るので、大きな問題ではなさそう。

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さらに、睡眠トラッキングに関してMi Band 4(サードパーティーアプリのNotify & Fitness for Mi Bandを使用)とSleep as Androidで、睡眠の深さなどの計測に違いが出るかどうかを実験してみました。画面上下分割で並べてみて、上がMi Bandで、下がSleep。リストバンド型心拍センサーと、スマホ内蔵の加速度センサーの比較と言えるかもしれません。

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分かりにくいのでスケールを揃えて並べてみたところ。おもしろいことに、睡眠の浅い箇所・深い箇所の位置と長さは概ね一致しているように見えます。これが医学的に正確なデータかどうかは置いておくとしても、どちらの計測方法でもほぼ共通した結果になるようです。深い睡眠に入って心拍数が50を切るようなときは、呼吸の数も減っているということなのかな。

という感じで、Mi Band 4を装着するようになってから1週間ほど、便利に使えています。装着感は重さを感じないただのラバー製リストバンドといった具合で、鬱陶しくないしね。なお、交換用リストバンドはMi Band 3と共通で、怪しいメーカーの超安いやつがAmazonでたくさん出ている。

でもう、この際だからスマート体組成計もXiaomiのMi Scale 2に買い替えてしまおうと思って、これも買いました。体重のほか、体脂肪率や筋肉量もざっくり計測できて、例のごとくMi Fitアプリに、ひいてはGoogle Fit上へ記録を一元的に集約できるというもの。明日明後日には届くはず。

骨折の怪我からも2か月経ち、そろそろリハビリも兼ねて身体を動かす習慣を作っていきたいなという、テンションを上げるための買いものでした。継続的な運動をしてより健康になりたいし、もっと言うと、今年こそ冷え性を改善したい…。そんな個人的メモです。

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