マガジンのカバー画像

学生オーケストラへの提言

21
オーケストラ指揮者を20余年。大学オーケストラと指揮者の後輩達の指導を通して私は多くを学んだ。私の全てをお伝えするべく、内容を充実させている。多くのアマチュア音楽家の皆さんに役立… もっと読む
運営しているクリエイター

記事一覧

固定された記事

そもそも音楽とは何か

あなたは学生オーケストラの一員として演奏活動をしていますね。だからここを見つけて読みに来…

指揮者に必要な9つの資質

指揮者に必要な資質をあげてみた。なぜなら私は「どうしたら指揮者になれるのか」という質問を…

演奏会と発表会の違いを説明できますか?

演奏会とは、お客さんに音楽を楽しんでもらうためのものである。この点はプロもアマチュアも同…

指揮者はなぜ指揮棒を持つのか?

「指揮者は指揮棒を使って、オーケストラに指示を出す人だから、指揮棒は必需品だ。」 これは…

心の奥底をえぐりだそう

名曲はいつ生まれるのか。 自分が幸せでないと思ったときだ。 人は、幸せであるときはそれに…

音程の合うオーケストラになるための5つのステップ

音を物理的に表す4つのパラメーターは、基準周波数(音程)、波形(倍音構成つまり音色)、エ…

クラシック音楽と日本語の不調和〜日本人が演奏で気をつけるべきこと

日本語を母国語とする私たちは、生まれて間もない頃から日本語の耳に育ってきた。欧米人の耳と比べると、聞き取って認識している音が違う。外国語を正しく発音できないのは、舌や唇の筋肉の使い方の訓練もさることながら、そもそも耳で聞き分けられていなことが根底にある。音楽も同じ。欧米人と日本人とでは、聞き分けている音楽のニュアンスが異なる。だから演奏も異なってくる。プロではそれが個性になり得ても、アマチュアの場合、音楽への悪影響になりかねない。 これは私が英語もつたない頃に仕事でアメリカ

ホールという大空間で成功するための練習

大抵のオーケストラは、普段の練習を音楽室やリハーサル室など、オーケストラが入ればそれだけ…

意識の分散と集中

オーケストラの中で楽器を弾くには、意識の分散と集中の絶妙なバランスが必要だ。集中はもちろ…

「叩き」は自由落下ではない

斉藤秀雄の「指揮法教程」は、おそらく日本で最も重要と考えられている指揮の教科書ではないか…

楽譜とは

どの版の楽譜を使うかは非常に重要だ。例えばベートーヴェンの交響曲第7番なら、Breitkopf & H…

副題のない交響曲にも物語をつけよう

「副題のない交響曲や協奏曲、ソナタなどは絶対音楽と呼ばれる。これらの演奏では、作曲当時に…

プロフィール

数年に一度は自分を刷新(obsolete myself)することを念頭に置き、常に新しいことにチャレン…

リハーサルをリードできるのが本物の指揮者

指揮者の最も大事な仕事はリハーサル(合奏練習)をリードすることだ。リハーサルは、リードするものであって、オーケストラを「指導」するのではない。ましてやオーケストラを自分の思いどおりに「演奏させる」ことでもない。 奏者との人間関係をベースに真摯に音楽作りをするのが、リハーサルで指揮者に求められることだ。詳しくは、前回のこちらの記事を参照いただきたい。 合奏練習を「リードする」とは、皆をゴールへ引っ張っていくこと。そのゴールとは、完成した音楽をお客さんに生で届ける瞬間だ。完成