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【58回】読書日記(190211)〜サラディン、ボードワン四世、グイエルモ、イベリンがかっこいい。

「今日は日本の誕生日」と言うと、次女が知っていて驚く。神武天皇が即位した日だな。
その後、三女と体操など運動をして、すっきり。

○塩野七生「十字軍物語2」(新潮文庫、2019年)



サラディン登場。
サラディンは教科書に載っているからさすがに知っているけれども。
ヌラディンはさすがに知らなかった。

癩王ボードワン四世、ティロスのグイエルモ、バリアーノ・イベリン。どれも初めて聞く人たちだけど、どれもイケメンだ。国のために、みんなのために、考える限りの方策をとる。

イェルサレムがサラディンによって陥落するのに、イェルサレムに住んでいたフランク人の被害者がほとんどいないというのも、それだけの周到な作戦があったからだ。もちろん、交渉の内容をサラディンが認めたからだけれど。

またサラディンも大物だ。聖墳墓教会を壊すこともできたのに。ただ、イスラム支配のイェルサレムに戻しただけで、イスラム教はもちろん、キリスト教だって聖地として巡礼を認める場所として残したのだから。
聖墳墓教会が現在も残っているのは、このとき破壊されなかったから。

能力がある指揮官ばかりではないから、十字軍国家は崩壊した。
またたくさんの命が失われたのも事実。

まったく、「神がそれを望んでおられる」と言わなかったらどうなっていたかね?
アラビア数字は、ヨーロッパに入ってこなかったかもな…。

さて、第3巻は、第3回十字軍。神聖ローマ帝国、フランス、イギリスの王様達が引き連れる!
そして、第4回十字軍は、コンスタンティノープルに攻め入る!同じキリスト教同士、何をやってるのか!確かに、カトリックと東方正教会は別物かもしれないけれど…。
大混乱の十字軍。
読み進めてみる。


○中島岳志「100分de名著 オルテガ『大衆の反逆』」(NHK出版、2019年)

読み終えた。

内容が濃いので、知ったことを読書ノートに後ほどまとめよう。

保守とリベラルは、水と油、相容れないものというとらえかたをしていた。だが、リベラルと保守は手をつないでいる仲間である。リベラルと保守はセットなのだと。
この新しい認識を再度見直さないといけない。

オルテガは言う。「敵とともに生きる」と。
少数派を排除するのではない。
多数だろうと少数だろうと、お互いに居場所があるということが大切なのだ。

さて、オルテガ「大衆の反逆」を読もうかどうか。
ちくま学芸文庫版か、中公クラシックス版か。
Kindleでサンプルをダウンロードし読み比べたら、中公クラシックスの方が僕には読みやすそうだった。
しかし、価格が500円程度、中公クラシックスの方が高くなる。
うーむ。