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【-15回】五木寛之・本田哲郎「聖書と歎異抄」

五木寛之・本田哲郎「聖書と歎異抄」(東京書籍・2017)を読み終えた。

ルターと親鸞が似ているのではないか?キリスト教と浄土真宗は似ているのではないか。探すとあるではないか。「聖書と歎異抄」

五木寛之氏と、まさかの大阪釜ヶ崎の本田哲郎氏との対談。

悪人正機説とイエス。一神教としての浄土真宗。痛疼と慈悲。アッシジの聖フランチェスコと親鸞。関連しているところが多い。中には、親鸞はもしや聖書を読んだのではないかとの話も出てくる。もしそうだとしたら、なんたるつながりだろう。



キリスト教と浄土真宗について以外に、本田氏のキリスト教のとらえ方が現在の教会や聖書解釈批判をともなうので、刺激的である。

例えば、「貧しき人」について。有名はフレーズは「心の貧しい人々」だ。それが正しいのかどうか。「心が貧しい金持ち」「心が豊かな貧しい人」そのようなとらえ方がいいのかどうか。(p25-33)

「愛」について。「敵をも愛しなさい」というが、それができず、逆に苦しんでしまうことにならないか。(p138-141)

「清貧」について。自分のものを持たないということではない。預かっているものを相手に返す。施すのではなく、返す。その精神が清貧である。(p174-176)



キリスト教のことを佐藤優の著書から学ぶつもりで購入しておいた。
改めて本棚を見た。すると、本田哲郎の著書(「釜ヶ崎と福音」、「小さくされた者の側に立つ神」、「聖書を発見する」)があった。昔の自分、何者なんだ?いつ買った?一般的なキリスト教の知識、例えば、カトリックやプロテスタントのことさえまだ知らないことが多い。そんな中で、新しく本田哲郎という個人のとらえ方をしているキリスト教の本は難しそうだが、ゆっくり読んでみよう。

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