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【470回】「校務補さんにごあいさつ」〜特別支援学校に赴任する予定の人たちへ・その5(200330)

今日は「学校のゴミは誰が片付けているのだろう」っていうお説教臭い話です。

あくまで僕の経験で語ります。

教室にゴミ箱があります。毎日ゴミが出ます。
職員室にも教員ひとりひとりに机があり、足下のゴミ箱が置かれていると思います。
学校は、それはそれは多くの文書が配布されます。4月は特に、学年運営案、学級経営案、各分掌の案、委員会の案、行事計画、授業の資料、生徒の情報、云々かんぬん。
机に置いていくと、紙のタワーができあがるほど、紙で情報はまわります。
不要なものは、捨てます。シュレッダーでガーガーがー。出る出る裁断のゴミ。大きな袋に入れて、捨てます。
学校には、ゴミを置いておく場所があります。大きなゴミ箱があって、そこに分別してゴミを捨てます。シュレッダーのゴミは袋に入れて、ゴミ置き場まで運びます。

はい。ゴミを捨てた。よかったよかった。

別の日、ゴミ置き場を見てみましょう。ゴミがなくなっています。ゴミ箱は空になり、シュレッダーのゴミ袋もどこかへいったかのように、ゴミ置き場はきれいになっています。
誰かがやってくれたのです。誰でしょうか。
学校は、教員だけで運営されているのではありません。直接生徒の指導に当たらないのですが、学校の運営に携わってくださる方々がいます。
ゴミを片付けてくださるのは、多くの学校では校務補さんではないでしょうか。僕が今まで経験してきた学校では、校務補さんが学校のゴミをまとめて、廃棄してくださっていました。

初めて特別支援学校に勤務するあなたは、どうしても、職員室にいる先輩教員の仕事に目がいってしまうでしょう。そりゃそうです。あなたは教員であり、先輩から仕事を学ばなければいけません。自分に与えられた仕事を行うだけでも必死でしょう。
だけれども、教員以外の方々が学校で働いており、学校を支えてくれているという事実は知っていてほしいと思います。

そして、校務補さんには、あなたからあいさつをしてみませんか。
事務室にいらっしゃる事務職員、給食を作ってくださる調理員さん。
職員室の教員にはあいさつはしますよね。ところが廊下ですれ違った校務補さんに「この人誰だっけ?」とあいさつを忘れる場合があるかもしれません。
実は、教員もいろいろな人がいます。校務補さんがあいさつをしているのに、あいさつをしない教員を見たことがあります。また、ゴミを運んでくれているのに、まったく無視するような仕草をとる教員を見たことがあります。
「ゴミを運ぶのは校務補の仕事なんだから、いちいちなんか言う必要ないでしょ」ということなんでしょうか。
感謝の強制はできませんが、ゴミを運んでくださっている校務補さんを見かけたら、「おつかれさまです」「ありがとうございます」と言うことができるような教員でいたいです。
声をかけることで、初めて特別支援学校に勤務するあなたには、大きなメリットもあるのですよ。

校務補さんに、あなたのことを覚えてもらえるということ。電灯が切れたとき、ゴミ袋がなくなったとき、壁に穴があいたとき…。物品を用意してくださる、学校の修繕してくださるのは、校務補さんです。校務補さんに存在を覚えていただいたあなたは、校務補さんと会話がしやすくなるでしょう。お願いもしやすくなるでしょう。
また、生徒にも、学校を直してくれる、学校を支えてくれる存在がいるということを説明しやすくなるでしょう。

校務補さんに仕事をお願いして、完成したものをみたとき、「僕にはできないことを、しっかりとやってくださる。本当にありがたい」そんな、気持ちになりました。


僕たち教員が、授業のこと、会議のこと、ほっとコーヒーを一杯職員室で飲むことができる時間の裏側で、ゴミを片付けて、学校を整備してくださっている方がいることを、覚えていてほしいのです。
今回は校務補さんに話を絞りました。事務職員の方、調理員の方。話ができるようになると、いろいろと助けてもらえますよ。そのためにはまず、自分からあいさつすることに、挑戦してみませんか。